OLYMPUS E-3 | |
OLYMPUS E-1から4年ちょっと、やっと出してくれたフラグシップモデルです。 また、Live-Viewも、うまく搭載されています。初期のLive Viewよりも動作が安定しているので、使いやすいです。Live Viewは、Nikon/Canonも搭載してきていますが、CMOSなどでは熱の関係でOLYMPUSほど長時間LIve Viewで使用できませんので、本家さまさまというところでしょうか。 可動型の液晶パネルも秀逸で、閉じた状態にもできるのがうれしいです。 オートフォーカスは、歴史的な経緯もありOLYMPUSが苦手だった点ですが、速度、精度ともに大場に改善されました。SWDを使用しているレンズと組み合わせれば、世界最速のフォーカシング速度となります。アルゴリズムが改善されているので、旧来型のレンズでもかなり速く、しかも安定してオートフォーカスしてくれます。 | |
レンズマウント
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レンズマウントはフォーサーズ仕様です。CCDサイズが4/3インチであることからそう呼ばれており、デジタルカメラ用によく考えられたマウントシステムです。ドイツLEICAもフォーサーズを支持していますので、純正のLEICA Rアダプタが発売されており、LEICA R全レンズを使用することができます。 |
価格
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本体で16-19万くらいです。 |
OLYMPUS E-1を使用するようになってから、早くも3年は過ぎました。
これまで、OLYMPUSからは何機種も新型が登場しましたが、率直なところE-1よりも納得できる機種はひとつだけ、最近のE-410くらいまでは、買っても使う気にならないものが少なくありませんでした。
実は、E-3が出るので、E-410は友人に譲ってしまいました…(^^;
OLYMPUS E-1は、一部に熱烈な支持者が多かったのですが、如何せん、数が出ませんでした。OLYMPUSは、カメラについては(この会社、カメラはメイン事業ではありません)コンシューマー製品会社なので、数が出ないというだけで、開発チームだった人たちは、あまりいい目を見なかったかも知れません。
数を出すためには、E-3のような機種ではなく、低価格製品を出す方が大切であったというのは、致し方ないことであったでしょう。また、OLYMPUSの人たちは、まじめなので最上位機種で、どか〜ん、と一発が苦手なのかもしれません…(^^;
とはいえ、レンズについては凄いものを多く出していながら、ボディがE-1以外は初心者向けでは困るわけで、E-3が待たれたというのは当然のことでした。
私は、荻窪カメラのさくらやで購入したのですが、E-3の予約がこんなに集まるとは思わなかったという話を聞いて、さもあらんと思いました。
フォーサーズが最も困る点…いろいろなことを言う人がいますが、利用者である私にとっていえる最大の問題は、ファインダーでした。
フィルムサイズの1/4のサイズですから、ファインダーが小さいんです…
そうした背景もあり、Live Viewなんかも開発されたわけですが、ファインダーが大きいことは大切でした。ですから、E-300以降の1.2倍マグニファイアーは、必須アイテムみたいなものでした。しかし、マグニファイアーを使用すると、情報全部が見れません。ですから、E-3のように、はじめから1.2倍にしてくれていることにはとても意味があります。
また、メガネを外して使用できる近視/遠視用アダプターも、とても助かります。
眼鏡を使用していると、光が眼鏡から回り込むため、ファインダーが視認しにくいからです。
ファインダーは、裸眼で使用するに、越したことはありません…(^^)
使用していて、フォーカシングスクリーンもかなり改善されていることに気付きました。
フォーサーズの場合は、フォーカシングスクリーンのサイズが小さくなるため、旧来よりも粒度の細かいフォーカシングスクリーンが必要です。OLYMPUSでは、E-1のために努力したそうなのですが、私の感覚では…うーん…という感じでした。DOF(被写界深度)の確認がしにくく、フォーカスの判断が難しかったのです。
E-3は、かなり良くなっており、DOFの確認もしやすくなっています。
メガネっこの私でも、使いやすくなっていますし・・・(^^)
実は、ファインダーの不満と、マニュアル撮影のやり易さから、E-1の次に、LEICAを使うようになったのでした…(^^)
視度補正をしても、ファインダー画像のサイズが変わらないのも、とても感心しました。
素晴らしい光学設計です。
私は、マニュアルフォーカスで使用するのはLEICAになっていますが、オートフォーカスが嫌いなわけではありません。ただ、私の使い方では、オートフォーカスが使い難かったんです…。
理由は以下の点です
暗い所で撮ることが多いため、オートフォーカスが向かなかった
私の写真は、見てもらうと、暗い所でレンズ開放で撮影しているものが多いことがわかると思います。オートフォーカスは、レンズのf値と対応した位相差センサーにより実現されています。このf値は、F2.8に対応しているので、私が使うような明るいレンズでは、全然動作できません。そもそも、私が暗い場所を好むため、どのメーカーのオートフォーカスも、ほとんど実用になりませんでした。
それどころか、オートフォーカスが「迷う」ので、撮影のしようがないのでした。
で、マニュアル・フォーカス撮影をするようになっていったのですが、オートフォーカスを諦めたわけではありませんでした。
E-3は、すべての測定点(11あります)について2つのクロス型位相差センサーが用意され(つまり44のセンサーがあります)ているので、迷いが少なく、動作が比較的俊敏です。一緒に発表された超音波モーター(swm)組み込みタイプの新型であるZuiko Digital 12-60 F2.8-4.0 SWDを使用すると、世界最速のオートフォーカスであるそうです。
手に負えないマクロレンズの「張り付き」
実は、E-3以前のOLYMPUSのボディは、フォーカシングアルゴリズムに問題があり、マクロレンズを使用しているときに無限遠の被写体が近くの被写体と混在しているときに、使用方法によっては、レンズがフォーカスを合わせられず「張り付く」トラブルがありました。こうなると、もう撮影どころではありませんでした。
この問題は、E-3に搭載された新しいファームで解決されているそうです。
暗い所で撮れるのかなーと、オートフォーカスを試してみました。
206mm F6で、オートフォーカス…手持ちで、1/8secです…(^^;
もう一枚は、本当に暗い場所です…F1.4開放で、1/6secです…わざとオートフォーカスで撮影しました…あはは…(^^;
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OLYMPUS E-3 + SIGMA 50-500mm F4-6.3 EX DG /HSM
Capture One Version10でrawデータ撮影後ホワイトバランス適時選択して現像 2007/11/28 |
可逆圧縮方式によるrawデータ
rawデータは、可逆圧縮が行われています。
このため、rawデータ現像対応は、ソフトによりOLYMPUSよりは遅れることになりますが、撮影枚数については、有利になります。
ちなみに、OLYMPUSのrawデータ形式は、サムネイルの処理が不要なので(rawデータ内にサムネイル画像を内蔵している)、NikonやCanonのように、raw + Jpegのような無駄な記録をする必要はありません。
ただ、こういう仕様にすると、rawデータ現像できるソフトが対応遅くなるんですよね…実は、OLYMPUS STUDIO2になってから、ちょっと色が…早く他社にも対応してもらいたいです…(^^;
現在、E-3のrawデータを現像できるソフトウェアは以下の通りです。
CCDシフト型手ぶれ補正
E-510から搭載された、CCDシフト型手ぶれ補正がE-3にも搭載されています。
最大でシャッタースピードが 5Stop…(^^;…分の補正が可能であるとのことです。
これ、使ってみて、嘘ではないと思います。
以下の写真をご覧ください…500mm (35mmで1000mm換算です…(^^;…)、シャッタースピードは1/8、F6.8で比較的暗い場所でオートフォーカス…しかも、手持ちです…それで、この絵です…ビックリしました…(^^)
アメリカで使用した際も600mm相当でシャッター時間が1/80sec、それでも手ぶれ感がほとんどありませんでした。
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OLYMPUS E-3 + SIGMA 50-500mm F4-6.3 EX DG /HSM
Capture One Version10でrawデータ撮影後ホワイトバランス適時選択して現像 2007/11/28 |
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600mm相当手持ちで、シャッター時間が1/80sec…ISのおかげです
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撮影データ OLYMPUS E-3 + ZUIKO Digital ED 50-200mm F2.8-3.5 + EC-20 Capture One Version10でrawデータ撮影後ホワイトバランス適時選択して現像 撮影日 2008/06/07 |
E-1にはなかった機能として、GN-13のフラッシュが内蔵されました。
マニュアルで撮影しても、とても正確にコントロールされていました。
この写真は、206mm F5.5 シャッタースピード1/125sec 手持ちです。
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OLYMPUS E-3 + SIGMA 50-500mm F4-6.3 EX DG /HSM
Capture One Version10でrawデータ撮影後ホワイトバランス適時選択して現像 2007/11/28 |
また、やっとリモートコントロールできるフラッシュシステムが搭載されました。
その際は、内蔵フラッシュが制御を行います。
E-330から搭載されたライブビューは、E-3で完成度が上がってきました。
特に、暗い場合などに自動的に白黒に変わるなど、かなり練れています。E-330のときは、私みたいな暗い場所で撮影をする人には、全く実用ではありませんでした。
望遠で暗いときみたいな、今までは全く撮影のしようがない場合でも、Live Viewの機能のおかげで、撮影できるようになりました。
以下の写真は、日が落ちた屋外で、35mm換算で1000mmのF6.0という暗いレンズで撮影しました。
とても暗いため、オートフォーカスも、ファインダーも役立ちません…Live Viewだからこそ、撮影できた写真です…Live Viewでも、結構きつかったです。
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テラーオブタワーで、す〜んと落ちるところです
超望遠で撮ったのですが、暗い中で、暗いレンズ…阿呆な撮影ですね…(^^; EC-14を持っていればよかったのですが…(^^; ちなみにオートフォーカスは無理なので、すべてマニュアルです…ライブビューの力です |
OLYMPUS E-3 + SIGMA 50-500mm F4-6.3 EX DG /HSM
OLYMPUS STUDIO 2.1でrawデータ撮影後ホワイトバランス適時選択して現像 2007/11/28 |
Live Viewが暗い所で白黒モードに代わって、フォーカシングを助けてくれるので、真っ暗に近い場所でもかなり正確にピントが合います。以下の写真は、Live Viewでフルマニュアル撮影…F1.4開放、しかも手持ちです…手ぶれ補正様様でもあります…(^^)
家の中でですが、ちょっと撮影してみました。
すべて手持ちですが、手ぶれのキャンセルが効いているみたいですね。
あと、後日に撮影した写真もご紹介します。
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OLYMPUS E-3 + ZUIKO Digital 14-54 F2.8-3.5mm
OLYMPUS STUDIO 2.1でrawデータ撮影後ホワイトバランス適時選択して現像 2007/11/24
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OLYMPUS E-3 + SIGMA 50-500mm F4.0-6.8 EX DG / HSM
Capture One Version10でrawデータ撮影後ホワイトバランス適時選択して現像 2007/11/28
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OLYMPUS E-3 + ZUIKO Digital 12-60 F2.8-4.0 SWD
Capture One Version10でrawデータ撮影後ホワイトバランス適時選択して現像 2007/12/02 |
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撮影データ OLYMPUS E-3 + ZUIKO Digital 12-60 F2.8-4.0 SWD
rawデータ撮影後 Capture One Version10でホワイトバランスを適時選択して現像 2007/12/03撮影 |
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撮影データ OLYMPUS E-3 + LEICA D VARIO-ELMARIT 25mm F1.4 ASPH
rawデータ撮影後 Capture One Version10でホワイトバランスを適時選択して現像 2007/12/08撮影 |
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撮影データ OLYMPUS E-3 + ZUIKO Digital 12-60mm F2.8-4.0 SWD
rawデータ撮影後 OLYMPUS STUDIO 2.1でホワイトバランスを適時選択して現像 |
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撮影データ OLYMPUS E-3 + ZUIKO Digital 12-60mm F2.8-4.0 SWD rawデータ撮影後 Capture One Version10でホワイトバランスを適時選択して現像 2007/12/16 |
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撮影データ OLYMPUS E-3 + SIGMA 50-500mm F4.0-6.8 EX DG / HSM + ZUIKO Digital EC-14 + ZUIKO Digital EC-20
rawデータ撮影後 Capture One Version10でホワイトバランスを適時選択して現像 |
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撮影データ OLYMPUS E-3 + LEICA D VARIO-ELMARIT 25mm F1.4 ASPH
rawデータ撮影後 Capture One Version10でホワイトバランスを適時選択して現像 2007/12/21撮影 |
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撮影データ OLYMPUS E-3 + ZUIKO Digital ED 14-35 F2.0 SWD rawデータ撮影後 Capture One Version10でホワイトバランス適時選択して現像 2008/04/02 |
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撮影データ OLYMPUS E-3 + LEICA SUMMILUX-R 50mm F1.4 Ver.4 rawデータ撮影後 Capture One Version10でホワイトバランス適時選択して現像 2008/04/0 4 |
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撮影データ OLYMPUS E-3 + LEICA VARIO-APO-ELMARIT-R 70-180mm F2.8 rawデータ撮影後 Capture One Version10でホワイトバランス適時選択して現像 2008/04/22 |
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撮影データ OLYMPUS E-3 + LEICA SUMMILUX-R 35mm F1.4 rawデータ撮影後 Capture One Version10でホワイトバランス適時選択して現像 2008/04/28 |
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撮影データ OLYMPUS E-3 + ZUIKO Digital 8mm F3.5 Fisheye
rawデータ撮影後 Capture One Version10でホワイトバランス適時選択して現像 2008/05/04 |
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撮影データ OLYMPUS E-3 + ZUIKO Digital ED 14-35mm F2.0 SWD rawデータ撮影後 Capture One Version10でホワイトバランスを適時選択して現像してから処理 撮影日2008/11/13 |
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撮影データ OLYMPUS E-3 + ZUIKO Digital 9-18mm F4.0-5.6 HDRI 5マルチショット
rawデータ撮影後 Phase One Capture One Version4でホワイトバランスを適時選択して現像してから処理 撮影日 2009/02/27 |
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撮影データ OLYMPUS E-3 + LEICA APO-MACRO-ELMARIT-R 100mm F2.8
rawデータ撮影後 Phase One Capture One Version4でホワイトバランスを適時選択して現像してから処理 2010/03/13撮影 |
以下は、E-3を使用した撮影写真が収録されているページへのリンクです。
2010
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02/28 | 03/18 | 03/28 | 06/12 | 07/04 | 07/05 | 07/06 | 07/07 | 07/08 |
2007
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11/26 | 11/27 | 11/29 | 11/30 | 12/01 | 12/02 | 12/03 | 12/08 | 12/09 | 12/10 |
12/11 | 12/12 | 12/14 | 12/15 | 12/16 | 12/17 | 12/18 | 12/20 | 12/21 | 12/23 |
12/24 |