rawデータ現像ソフト、比較しちゃいます
かるばどす、言いたい放題
概要
DSLRを使用し始めて、もう1年以上…ボディも、OLYMPUS E-1, E-300, E-330、LEICA R9 + Digital-Module-R, L1と、5種類、6台をもっています(E-1は2台あります)。
これらのカメラは、すべてrawデータ撮影で使用しています。rawデータ撮影の意味については、 ホワイトバランスや偽色抑制はカメラの仕事じゃない でご説明していますが、実際のrawデータ現像について、具体的に、どのソフトがどのようになるかについて、説明していませんでした。
現実には、rawデータ現像は、ソフトにより結果が大きく異なり、全く別な写真となります。この事実は、あまり説明されてないので、どの会社とも関係が無い私としては、気楽に、独断と偏見に基づいて、違いを説明しちゃおうかと思います。
これらの説明は、私が持っているカメラでのみ話題になるものですので、CanonとかNikonを使用していない私の話題ですので、その辺のところは、参考になる話題だけご覧戴ければと思います。
以下のソフトにを説明しています

2008/02/23,06/02,08/26
2007/05/05,06/30,11/03,12/20
2006/04/30, 05/03,05/03,05/22,06/03,06/04,06/30,07/15,08/03,08/04

今は、CAPTURE ONE V8とOLYMPUS STUDIOを使用しています

rawデータってのは、なんなのか

rawデータとは、比較的高級なデジタルカメラでサポートされている記録形式です。
データは、CCD/CMOSイメージセンサの出力が、そのまま記録されている場合が多いです。

その動作のイメージは、以下の通りで、イメージセンサの出力がデジタル化された直後のものが出力されるパターンがほとんどです。

図には、イメージ処理エンジンからrawデータが出る経路も書いてみまたしが、このパターンを持っているカメラは、かなり少ないはずです。

よくテレビで宣伝している、Canon digic-iiとか、イメージ処理エンジンは、イメージセンサの出力から、Jpegなどの出力を生成します。つまり、現像処理などを行うわけです。

この現像処理には、ホワイトバランスや、シャープネス等の、様々な指定が行えます。
言い換えると、デジタルカメラの機能として知られているいろいろな機能は、現像処理のものであり、センサそのものには、そうした機能そのものは、関係ありません。

この時に、rawデータとして、処理前のイメージセンサのデータを出力しておくと、PC上のrawデータ現像ソフトによる、rawデータ現像処理を、撮影後に行うことが出来ます。この処理は、イメージ処理エンジンと同等な機能を持っています。つまり、ホワイトバランスなどの設定は、撮影時にする必要は無いわけです。もちろん、ホワイトバランスのカメラ設定がどうなっているかは、rawデータに出力されている場合がほとんどですので、撮影した状況はすべてわかります。

もっとも、カメラ内の処理エンジンと、PCで処理するrawデータ現像ソフトの処理が、同じでない場合が多く、全く同じJpeg画像を得ることは出来ません。メーカーは苦労してイメージ処理エンジンを開発していますが、だからと言って、PCのrawデータ現像ソフトよりもいい結果が得られる…と約束しているものでもありません。

率直なところ、私の感覚では、デジタルカメラとはrawデータ現像で使用するのが本流であり、カメラ内のエンジンの処理は、オマケ…ぐらいに思っています。

そうした背景を含めて、

ホワイトバランスや偽色抑制はカメラの仕事じゃない

でご紹介していますが、そもそもカメラの測定機能や、人の判断では、ホワイトバランスは正しく判断することが困難であり、rawデータ現像時に光の成分を分析して処理するのが、デジタルカメラの最大のメリットだからです。

同じ結果を出すrawデータ現像ソフトは…ありません…(^^;

ここからが面白いのですが、rawデータ現像の結果は、ソフトウェアやそのバージョンにより、全然違ってきます…(^^;

私が思うに、その原因は簡単で、イメージセンサそのものの構造にあるのではないでしょうか…。

この問題の背景を詳しく解説しているコンテンツ お笑い技術論 が出来ました

現在開発されているデジタルカメラは、限られた機種(Hasselbladのマルチスキャン型デジタルカメラや、Foveonを使用している機種)を除いて、以下のような千鳥足方式のカラーセンサを配置しています。


原色系フィルタによるベイヤー配列の例

この千鳥足にする際に、色フィルタがRGBの原色型フィルタと、cymの補色型フィルタが主流で、デジタルカメラの場合は、原色型がほんどです。理由は簡単で、cymの減色に耐えられる色フィルタは、開発が困難というか、出来ないので…(^^;…原色型の方が有利だからです。

この方式であると、rbのデータは情報量が全情報の1/4しかありません。これでは、標本化定理からして、元のデータに戻すのは、無理というものです…。

ですから、rawデータ処理の結果が、アルゴリズムにより違うのは当たり前…言い換えると、カメラの絵ってのは、イメージデバイスだけで決まるものでは、ないのでした…(^^;;;

rawデータ現像した結果のサイズだって、ソフトにより違います

あまり知られていませんが、rawデータ現像をした結果のサイズは、ソフトにより実は違います。
この原因は、良く知りませんが、rawデータ現像を行う処理の中で、CCD/CMOS等の周辺部のデータを数〜数十ピクセルを正当なデータとして扱う/扱わないという、考え方の違いがあるのでしょう。

ベイヤー配列で得られるデータは、真剣に考えると、標本化定理を基準とするならば、得られている情報は不十分です。blue, redは全体の面積の1/4…実際の受光部面積は、30%くらいのものが多いので、面積だけで考えると、実のところ、7.5%しかありません(フルフレーム型ならば、15%くらいですね)。その情報は、4ピクセルを単位で見た場合の標本でしかなく、実のところ、1200万画素であっても、400万画素しかありません。フルカラーで表現できている400万画素(1200万画素)は、フィルムによる撮影の解像度に相当します。実は、フィルムの画素に相当する分子は、50-60μmもあるので、デジカメの画素(7-1μm)よりも遥かに大きいのでした。

しかも、それぞれの画素は千鳥足配列ですので、ずれがあります。これを、空間周波数の位相差といいます。このような状態ですので、様々な色について原理的に正しく分解できないので、色にズレが生まれます。つまり、偽色です。また、配置されている間隔と、空間周波数の相関から、モアレパターンも発生します。

ただ、そうした状態のままですと、見難い写真にしかならないので、いろいろな工夫をすることになります。

もともと不足している情報ですので、ソフトウェアの処理で…解決…というか、誤魔化す手法が必要となります。そのためには、特定のピクセルを見たときに周辺のピクセルとの相関関係を利用したり、もっと単純に、空間周波数に対してのフィルタリング処理を実施したり、という工夫が必要になります。

また、1200万画素の受光素子を利用していながら、400万画素の解像度ではお客さんから嫌われてしまいますので、なんちゃって処理…つまり、受光していないところにたいして、補完した処理をしたりする必要もあります。

こうして考えると、CCD/CMOSの周辺部分のデータは、そのまま使うことが困難になる場合が、処理方法により存在することがわかります。つまり、補完とか相関関係の処理をする際に、基礎データには使えるけれども、より中心側のピクセルと比較すると、適切な補完/相関関係の処理が出来ない部分がある…ということです。

そんな場合は、素直に考えると、そうしたデータを廃棄してしまえばいいわけで…そうすると、現像したサイズが異なる…という原因になります。

もっとも、根本的な違いは、rawデータには、OLYMPUSのように、画面サイズの定義が入っている場合があり、それに従う/従わないということが、あるのですけど…(^^;

capture oneは、現像サイズが小さくなる傾向があるみたいです。

rawデータ現像処理っていうのは、面白いものですね。

現像サイズの一覧を以下に示します

rawデータ形式
機種
ORF
(OLYMPUS)
OLYMPUS E-3
3648*2736
未調査
未調査
-
-
3648*2736
未調査
OLYMPUS
E-1
2560*1920
2560*1920
2560*1920
2620*1963
-
?
バグのため
2560*1920
OLYMPUS
E-300
3264*2448
3264*2448
3264*2448
3335*2499
-
未調査
3264*2448
OLYMPUS
E-330
3136*2352
3136*2352
3136*2352
3246*2444
-
未調査
3136*2352
OLYMPUS
SP-350
3264*2448
3264*2448
3264*2448
3277*2451
-
-
3264*2448
DNG
(LEICA)
-
3876*2584
3876*2584
3882*2590
3876*2580
3868*2576
3876*2584(V4)
3876*2584
raw
(Panasonic)
Panasonic
LUMIX LX1
-
3840*2160
3840*2160
3853*2167
-
-
3840*2160
LEICA
D-LUX2
-
3840*2160
3840*2160
3853*2167
-
-
-

で、いきなり比較しちゃいましょう…(^^)

rawデータには、形式があります。
私が使用しているカメラ、使用したことがあるカメラで出力される形式と、処理できるソフトは、以下のような関係になっています。

rawデータ形式
機種
ORF
(OLYMPUS)
OLYMPUS E-3
-
-
OLYMPUS
E-1
-
?
バグのため
OLYMPUS
E-300
-
○らしい
OLYMPUS
E-330
-
○らしい
OLYMPUS
SP-350
-
-
DNG
(LEICA)
-
raw
(Panasonic)
Panasonic
LUMIX LX1
-
-
-
LEICA
D-LUX2
-
-
-
-
なんで…(^^?

こうした表をご覧になると、対応が一番多いのはAdobeCamera raw、 Adobe LightroomRawShooterですね。
ても、すでに説明したように、rawデータ現像は、結果がすべて…私は、機種や目的に合わせて選択して使用しているのでした…(^^)

私は、組み合わせで現像していますが、最近に良く使用するのは、OLYMPUS STUDIO Capture One ONEです。

サンプル写真ですが、意図的に現像の条件を同一にしていません。
rawデータ現像は、ソフトの特性に合わせて行うものなので、条件を同一にしても実態とかけ離れてしまうからです。とは言え、ソフトの傾向を説明する必要もあるので、カリカリに絵を合わす作業もしていません。ですから、参考程度にご覧ください。

OLYMPUS STUDIO

概要

最新バージョンは、2.30です。

2.0になり、外観も機能も大幅にバージョンアップしました。
特に、E-410以降の圧縮されたrawデータを現像できますが、他にも現像できるソフトが増えてきています。

バッチ処理も、ある程度バックグラウンドで処理できます。
ただ、充分なマルチスレッド処理が出来ていないようで、Core 2 DUFOが当たり前の時代に、1CPUの処理だけで、現像をしています…(^^;

また、まだモードレスな動作になっていないので、raw現像モード、画像処理モードなどの考え方が残っています。動作速度もトロイので、使っていて、ちょっといらつきます。

rawデータ現像の機能のほかに、Jpeg, Tiff等を見る機能も用意されていますので、データのビューアとして利用することも出来ます。このビューア機能は強力で、いろいろなソフトの中でもっとも便利に思います。

現像処理の特徴は、色が比較的鮮やかに現像される点です。
また、明るさについてもそのまま処理する傾向があり、黒つぶれ、白つぶれに見える場合があります。その場合は、画像編集ウインドウのトーンカーブ補正を利用しますが、トーンカーブの始点、終点が移動できないという致命的なバグ…(^^?…があり、ちょっと使い難い点があります。

色ですが、好みでいうと、私の好みからはかなり遠い感じがありますが、絵によっては奇麗に現像できます…(^^;
特に、肌色のバランス全体での再現に難を感じます。肌色は、Capture Oneの方がずっといいですね。

raw現像処理は、画面にあるraw現像ボタンを使用することと、画像処理ウインドウから行う方法があります。
もっとも機能が豊富なのは、画像処理ウインドウですが、操作が面倒な点がうっとうしいところです。

また、バッチ処理がバックグラウンドで動作しないので、まとめて現像すると、処理が終わるまでなにも操作できなくなるという、トホホな点があります。これは、ここで紹介しているソフトの中で、OLYMPUS STUDIOだけの問題です。

私は、ビューアとしていつも使用しています。

良い点

  • OLYMPUSカメラに対するサポートがタイムリーです
  • Jpeg/TIFF等を表示する機能が便利です
  • 画像編集ウインドウでは、機能が豊富です
  • 発色が鮮やか(過ぎるぐらい)です
  • フィシュアイ補正があります
  • 現像パラメータ保存、再利用し易くなりました

困る点

  • 暗い場所や明るい場所に対するコントロールがトーンカーブのみしかありません
  • トーンカーブの起点、終点の位置が固定となっています
  • コントラストが強めで、暗いところが暗くなりすぎる傾向があります
  • SP-350では、グレー点指定のホワイトバランスがほとんど機能しません

現像サンプル

ハイデルベルクにて

Fisheye補正を使用しました

ZUIKO Digital ED 8mm F3.5 Fisheyeで撮影後、
OLYMPUS STUDIO1.50ホワイトバランス適時選択して、fisheye補正もして現像しました
ドイツ/スコットランドの旅より

現像比較

現像比較 OLYMPUS raw形式(ORF)
ホワイトバランスは画面右下の「紙」を使用しました…ただ、OLYMPUS STUDIOはうくま行かないので、色温度を明示指定しました
他にも、それぞれのソフトの特徴的な機能も使用しています
撮影データ OLYMPUS E-1 + Carl Zeiss Distagon 35mm F1.4
ホワイトバランス適時選択して現像 撮影2006/04/28
Adobe Camera Raw

概要

最新バージョンは、3.7です。

Photoshop csやPhotoshop elementのrawデータ現像を処理しています。
このソフト、デフォルト設定がカメラの撮影設定を無視するように、すべてがAUTOになっているので、気をつけましょう。レタッチ感覚で現像する仕様なのでしょう。

raw現像の品質・・・(^^;でも説明していますが、メーカーの現像ソフトに対して、劣る点があります。対応も、意外と遅い傾向があります。

Adobeでは、Lightroomという新しい世代のソフトの準備に入っています。
Lightroomは、出来の悪いAdobe Camera Raw を棄てて、Pixmactec RawShooterのrawデータエンジンを採用することになりました…品質で言えば、当然ですね…雑誌なんかでこのエンジンをほめていた専門家は、恥じ入ってもらいたいものです。

私は、このソフトはあまり使用していません。

良い点

  • Adobeソフトと組み合わせて使用し易い感じです
  • 現像の設定範囲が広く、いじり易いと思います
  • ホワイトバランスやその他の現像設定を、いろいろと使いまわしし易いです
  • カメラごとのデフォルトを用意できます
  • ノイズが出にくい特徴があります、言い換えるとノイズ処理を抑制できません
  • 比較的明るく現像します

困る点

  • 納得できる現像が、得難い…色が浅くなる傾向があります。
    内部で取り扱っている色の処理範囲が不足しているのでは…
  • Adobeソフト以外と組み合わせると、不便です
  • 絵がソフトになり過ぎる傾向があります

現像サンプル

水中写真に適用してみました
E-330

現像比較

現像比較 OLYMPUS raw形式(ORF)
ホワイトバランスは画面右下の「紙」を使用しました…ただ、OLYMPUS STUDIOはうくま行かないので、色温度を明示指定しました
他にも、それぞれのソフトの特徴的な機能も使用しています
撮影データ OLYMPUS E-1 + Carl Zeiss Distagon 35mm F1.4
ホワイトバランス適時選択して現像 撮影2006/04/28
現像比較 LEICA DMR DNG形式(DNG)
ホワイトバランスは壁のポスターの一部を基準にしています
SILKYPIX Version 3.0DNG標準色 +0.5EV で現像してます…なんでこんなに暗く現像するのかな
Adobe Lightroom β カーブはリニアにしました
Adobe Photoshop Lightroom Version 1.1

概要

現像エンジンは、PixmAntec RawShooterのものが使用されています。
しかし、カメラ別のキャリブレーションデータを内蔵していないようで、色の補正がLEICAの場合は結構厄介です。

率直なところ、やはりAdobeっぽいソフトで、結構強烈な現像がデフォルトになっています。
でも、ちゃんと指定すると、いける絵を出力してくれます。
Adobe Camera Raw より、ずっと使えそうですが、いわゆるrawデータ現像ソフトではありません。
ワークフローについて、厳しく「強制」してくる点があり、それが気に入るか否かの分水嶺です。ちなみに、私は使い勝手がとても不愉快なので、あまり使用していません。Adobeは、かなりデザイナーに偏った考え方みたいで、キリキリとした現像をするには、困るソフトです。RawShooterの現像部を利用していても、意味ないですね…(^^;

私は、RawShooterのユーザーだったので、無料でversion1が提供されました。

良い点

  • 使用するUIは、使い難いですが、綺麗です
  • 現像エンジンや、絵を補正する機能は強力です

困る点

  • 使い方の基本的な発想が、FlexColorに近い点があり、沢山の絵を管理するのはちょっと大変そうです
  • 補正機能が強力すぎて、ちょっと戸惑います
  • カメラ別のキャリブレーションデータを持っていない…みたい。

現像比較

現像比較 OLYMPUS raw形式(ORF)
ホワイトバランスは画面右下の「紙」を使用しました…ただ、OLYMPUS STUDIOはうくま行かないので、色温度を明示指定しました
他にも、それぞれのソフトの特徴的な機能も使用しています
撮影データ OLYMPUS E-1 + Carl Zeiss Distagon 35mm F1.4
ホワイトバランス適時選択して現像 撮影2006/04/28
現像比較 LEICA DMR DNG形式(DNG)
ホワイトバランスは壁のポスターの一部を基準にしています
SILKYPIX Version 3.0DNG標準色 +0.5EV で現像してます…なんでこんなに暗く現像するのかな
Adobe Lightroom β カーブはリニアにしました
pixmAntec RawShooter

概要

最新バージョンは、1.03です。

Adobeが技術の買収をしたため、1.03でRawShooter preminumは打ち切りとなりました。無料版は提供が続けられますが、それもAdobe lightroomのβが提供されるまでです。

私は、OLYMPUS E-330やLEICA Digital-Module-R + LEICA R9のために1.03を愛用し続けると思います。

.netの技術で開発されている最新のraw現像ソフトです。

使い勝手の良さと、絵の品質の高さが売りです。
私は、このソフトが無かったら、LEICA Digital-Module-R + LEICA R9は使わなくなったと思います。

現像した絵は、ちょっとだけソフトになる傾向があります。

ノイズ除去には、パターンノイズも含まれています。デフォルトでは、パターンノイズを含めて抑制しないので、ノイズ抑制を意図的に指定できるので、かえって使い易い感じがあります。

良い点

  • 現像処理のワークフローについて、よく考えられていて、使い易いです
  • 使い易さのおかげで、厳密に比較しながら現像できるので、トータルにいい結果になります
  • 現像の際のICCプロファイルは、機種に応じて内蔵している場合もあるようで、きめ細かく現像できます
  • 暗部、明部のコントラスト補正が独立して可能で、実際的です
  • 比較的明るい感じに現像します

困る点

  • 処理できない機種が、メーカーごとに結構あります。
  • Jpeg/TIFFのデータを表示できません
  • 出力形式は、TIFF/Jpegが中心で、出力に細かい指定が多く出来ません
  • もう、製品は終わっています…(^^;

現像サンプル

フランクフルトの夜景

RawShooterなので、暗いところのコントラストが容易に管理できます

撮影データ OLYMPUS E-1 + ZUIKO Digital 14-54 F2.8-3.5mm
rawデータ撮影後RawShooter1.02ホワイトバランスを適時選択して現像 ドイツ/スコットランドの旅より

現像比較

現像比較 OLYMPUS raw形式(ORF)
ホワイトバランスは画面右下の「紙」を使用しました…ただ、OLYMPUS STUDIOはうくま行かないので、色温度を明示指定しました
他にも、それぞれのソフトの特徴的な機能も使用しています
撮影データ OLYMPUS E-1 + Carl Zeiss Distagon 35mm F1.4
ホワイトバランス適時選択して現像 撮影2006/04/28
現像比較 LEICA DMR DNG形式(DNG)
ホワイトバランスは壁のポスターの一部を基準にしています
SILKYPIX Version 3.0DNG標準色 +0.5EV で現像してます…なんでこんなに暗く現像するのかな
Adobe Lightroom β カーブはリニアにしました
Imacon FlexColor

概要

最新バージョンは、4.7です。

古いタイプの現像ソフトで、ノイズ処理とかの概念をあまり持っていない、プロ用ソフトです。
使い勝手に特徴がありすぎて、慣れないとちょっと不便です。機能もかなり特徴があり、デジタルカメラの特性をよく理解している人には、とても便利です。

現像した絵をご覧になると、かなり違いがあることがわかると思います。

DNG形式のサポートは、比較的最近です。ハッセルブラッドなどのプロ用機で使用すると能力を発揮するのではないかと思います。

4.7でカラーノイズ対策が進歩しました…4.6βの時のバグも解決されましたが、使い難さはあまり変わりません。

ただ、バグも多く、Imaconからハッセルブラッドが引き継いでいますが、4.7まで満足にダウンロードもできないという有様でした。ハッセルブラッドのカメラの場合を除いて、今後の発展は期待できないと思います。

良い点

  • 余計な処理が無いので、考え方がシンプルです
  • 撮影時によく撮れているほど、機能を発揮します
  • 印刷を前提にしているので、印刷処理を考えるならば、わかり易い点があります
  • きめ細かく、しかし、大胆に調整が出来ます

困る点

  • ノイズ低減とかの処理をするのには、知識が必要です
  • 見た目のための自動的な補正を行わないので、時間的に余裕がないと処理し難いです
  • Windows版の現像で、ちょっとMac版のパラメーターが残っているようです…ガンマ値とか…手動で補正する補正する必要があります。
  • バグが多いです
ノイズを見るために下の写真の一部を拡大しました
以下の写真のように、FlexColorにはノイズ削減処理がありません
しかし、絵全体としては気にならないものです
撮影データ LEICA Digital-Module-R + LEICA R9 + LEICA SUMMILUX-R 50mm F1.4 Ver.4 Laser Distance Meter使用
rawデータ撮影後RawShooter1.02 でホワイトバランスを適時選択して現像 撮影2006/04/ 10

現像比較

現像比較 LEICA DMR DNG形式(DNG)
ホワイトバランスは壁のポスターの一部を基準にしています
SILKYPIX Version 3.0DNG標準色 +0.5EV で現像してます…なんでこんなに暗く現像するのかな
Adobe Lightroom β カーブはリニアにしました
phase One CAPTURE ONE

概要

最新バージョンは、Windows版は.v4.1.2.20146.19940です。
お勧めは、Version4の系列で、とても良くなっています。
解像感はちょっと足りませんが、肌色の美しさは大したものです。

verion4は、現像エンジンが一新され、オペレーションもより楽になりました。ただ、困ったことに、複数のカメラのデータが同じディレクトリにあると、処理に失敗する場合があります…βが終われば、治るんでしょうか…(^^;

LEICA M8の標準現像ソフトです。
M8ユーザーは、LEが無償で使えますし、PROへの有料バージョンアップが可能です。

以前にLEICAが組んでいたImaconは、撤退するので、新しいパートナーとしてphase oneがなったのでしょう。
日本にも、日本法人があるみたいです。
私は、デンマークの本社サイトから英語版を購入して使用しています。また、M8を購入したので、オマケソフト版もユーザーです。

現像の仕方は、スタンダードなのですが、きめ細かい調整をしたいとき、例えばフィルライトなどを使いたい時に、現像カーブだけで処理するので、ちょっとやり難いです。

現像結果は、色が強めに出る、film stANDArdですと、ちょっとインパクトのある絵になりやすい感じがします。

uiの処理速度が速いので快適ですし、Jpegの表示も出来ます。困る点は、Jpegの絵などを他のソフトにドラッグアンドドロップできないことでしょうか。

また、E-1の現像などは、必要なモジュールがインストール版から漏れているようで、できません…(^^;
この辺り、ヨーロッパの会社らしいですね…(^^;

高機能なproと、現像だけに特化したleがあります。私は、安いですし、M8も導入したので、leを使用しています。

良い点

  • 処理速度が速い
  • UIが使い易い
  • FilmStANDAtdなどを使用するとエキセントリックな絵になるので面白い

悪い点

  • Jpeg画像を他のソフトにドラッグアンドドロップできない
  • 現像サイズが標準よりも小さくなる傾向がある (Version4で解決されています)

サンプル写真

ディズニーシーにて
撮影データ LEICA Digital-Module-R + LEICA R9 + LEICA VARIO-APO-ELMARIT-R 70-180mm F2.8
rawデータ撮影後CAPTURE ONE LEでホワイトバランスを適時選択して現像、以下とはかなり違いますね
撮影データ LEICA Digital-Module-R + LEICA R9 + LEICA ELMARIT-R 35mm F2.8 Ver.3 たまには、原寸サイズの写真も如何でしょうか?
こちらです…サイズは5.8Mbyteですので、ご注意ください 2007/05/17撮影
現像比較 LEICA DMR DNG形式(DNG)
ホワイトバランスは壁のポスターの一部を基準にしています
SILKYPIX Version 3.0DNG標準色 +0.5EV で現像してます…なんでこんなに暗く現像するのかな
Adobe Lightroom β カーブはリニアにしました
Bibble Labs inc. & Eric Hyman Bibble Pro

概要

最近アメリカで勢いのあるソフトが、このBibbleのソフトです。
新型カメラのサポートも早く、OLYMPUS E-3は、発売後すぐにサポートしています。

最新バージョンは、Bibble PRO 4.9.9Bです。

現像のカラーは、バランス良い方で、E-3についてはOLYMPUS STUDIO 2よりも中間色が良くなっています。ただ、LEICA DNGのように、3x3カラープロファイルのものについては、機種別の専用カラープロファイルを内蔵していないようで、色があまり良くありません。

ユーザーインタフェースは古臭いですが、他のソフトと異なり、多くのプラグインが使えるようになっており、機能的には優秀です。ノイズ処理には、アメリカで有名なNoise Ninjaが組み込まれており、ライセンス契約をすることで、Noise Ninjaの全機能が使用できるようになります。また、Perfect Clearなどの自動的なコントラスト調整機能が用意されています。

また 色の制御をしやすいように作られており、そうした点では使い勝手が良くなっています。
バッチ処理だけではなく、様々な処理がマルチスレッド化されているので、処理についてはいい感じです。

良い点

  • バッチ処理が速い
  • いろいろなプラグインが用意されている
  • カメラの対応が多く、早い

困る点

  • バックグラウンド処理の出力先の指定変更が面倒
  • UIが古臭い
  • 画面での見え方が現像結果と結構違う
  • カメラメーカーの公称サイズと現像サイズが違う

撮影サンプル

丸の内の和田倉噴水公園にて
撮影データ OLYMPUS E-3 + ZUIKO Digital 12-60mm F2.8-4.0 SWD
rawデータ撮影後
Bibble 4.9.9bホワイトバランスを適時選択して現像 2007/12/16撮影

現像比較

現像比較 OLYMPUS raw形式(ORF)
ホワイトバランスは画面右下の「紙」を使用しました…ただ、OLYMPUS STUDIOはうくま行かないので、色温度を明示指定しました
他にも、それぞれのソフトの特徴的な機能も使用しています
撮影データ OLYMPUS E-1 + Carl Zeiss Distagon 35mm F1.4
ホワイトバランス適時選択して現像 撮影2006/04/28
現像比較 LEICA DMR DNG形式(DNG)
ホワイトバランスは壁のポスターの一部を基準にしています
SILKYPIX Version 3.0DNG標準色 +0.5EV で現像してます…なんでこんなに暗く現像するのかな
Adobe Lightroom β カーブはリニアにしました
ichikawa Software laboratry SILKYPIX

概要

最新バージョンは、Windows版で3.0です。

実は、このソフト、verion2が出てから何回もトライしていました。
でも、色の再現が納得できないため、使用しないでいました。

しかし、Panasonic DMC L1を購入したところ、Panasonic DMC L1の出力しか現像できない機能制限つきのsylkypix 2.0.14.13がrawデータ現像ソフトとして添付されていました。

で、使ってみて、現像した絵の感じが違うなーとは思いながらも、綺麗に感じる絵もあったりするのでした。
率直なところ、カメラ間の比較をするためには、同じrawデータ現像ソフトが必要なので、まあ、この際買ってみようか…と思ったのでした。

しかし、率直なところ、色の問題は、次に出るかもしれないhimawari(現3.0のことです…ここは、2.xの時代に書いたた分なので)を待つ必要がありそうです。
あと、他社の現像ソフトよりもカメラのデータを参照していないみたいで、現像結果に驚かされる場合が、多々あります。

もっとも、PanasonicやOLYMPUSのように、現像に必要に情報の開示を受けているものについては、それほど驚かなくて済む印象もあります。

私は、好印象ではありませんが、欧米を含めて、そう評判が悪いソフトではありません。

version3.0は、比較的普通の現像結果が得られます。ちょっと暗めな印象がありますが…。

良い点

  • 空間周波数が高い印象を与えます
  • メーカーによっては、よく対応できています
  • Panasonic DMC L1に対応しています

困る点

  • 画面での再現が、不完全なため、現像した結果の確認が適時必要です
  • 使用方法が、欧米のメーカーと比較して、洗練されていません
  • 自動バックグラウンド現像など、当たり前の機能がありませんので、面倒です

撮影サンプル

今のところ、Panasonic DMC L1の現像が出来る数少ないソフトのひとつです。

LEICA D VALIO-ELMARIT 14-50mm F2.8-F3.5 ASPHサンプル写真
撮影データ Panasonic DMC L1 + LEICA D VALIO-ELMARIT 14-50mm F2.8-F3.5 ASPH
rawデータ撮影後Silkypix2.0.14.13でホワイトバランスを適時選択して現像 撮影日2006/07/24
撮影データ Panasonic DMC L1 + LEICA D VALIO-ELMARIT 14-50mm F2.8-F3.5 ASPH
rawデータ撮影後SILKYPIX2.0.14.13でホワイトバランスを適時選択して現像 撮影日2006/07/25
撮影データ Panasonic DMC L1 + LEICA D VALIO-ELMARIT 14-50mm F2.8-F3.5 ASPH
rawデータ撮影後SILKYPIX.0.14.13でホワイトバランスを適時選択して現像 撮影日2006/07/26
マニュアル撮影が難しいので、撮り難かったです
撮影データ Panasonic DMC L1 + LEICA D VALIO-ELMARIT 14-50mm F2.8-F3.5 ASPH
rawデータ撮影後SILKYPIX2.0.14.13でホワイトバランスを適時選択して現像 撮影日2006/07/29

現像比較

現像比較 LEICA DMR DNG形式(DNG)
ホワイトバランスは壁のポスターの一部を基準にしています
SILKYPIX Version 3.0DNG標準色 +0.5EV で現像してます…なんでこんなに暗く現像するのかな
Adobe Lightroom β カーブはリニアにしました


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