CONTAX i4RやCONTAX Tvs Digitalを気に入って使っている私ですが、どうしても納得できない点がありました。それは、rawデータ撮影が出来ないために、撮影時の設定が手間だったり、結局は色味が合わなかったり…フィルムカメラの時代であれば、それも味だというのでしょうが、私みたいなデジタル世代の人間には、ちっとも納得いかない話題でした。
LEICA D-LUX2やPanasonic LUMIX LX1は使ってみたわけですが、ちをっと気になる点が多すぎました。まあ、LEICA D-LUX2ならいいかなとも思っていたのですが、違う機種を試してみたいとも思いました。RichoのGR DIGITALとも思いましたが、初期トラブルが多かったみたいなのと、自社でrawデータ現像ソフトを出さない無責任さが気になり選びませんでした。
で、以前から知っていのですが、あまり魅力を感じななかった、OLYMPUS SP-350を買うことにしたのでした。
この製品は、特筆する機能がないという、最大の特徴があります。
手ブレ防止機能もないし、高ISOでの撮影機能もありません。
記憶媒体も、xDカードで、ユーザーからすると新しい媒体が必要になるので、出費がかさみます。だって、それまでOLYMPUSを使っていても、解像度が高いので、媒体容量が不足するから、追加で買うことになります。
これが、SDカードとか、コンパクトフラッシュやマイクロドライブが使えると便利なんですけど…。
また、デザインも、これといった魅力がありません…OLYMPUSの工業デザイナーは、もうちょっと考えたら良いのに…
こうした評価は、海外でも同じようで、dpreview.comでも評価が掲載されていませんし、あまり話題にもなっていません。そうしたためか、価格がめちゃくちゃで、アメリカでは230USD(OLYMPUS USAからの50USDリファウンド後の価格です)で、ヨドバシカメラではポイント別で、49800円…xDカードは1GbyteのOLYMPUS製品で、アメリカでは50USD強、日本では10000円強…買うにも、どうしようか迷ってしまいます。
でも、rawデータ撮影が出来ます。
この価格帯で、rawデータ撮影できる機種というのは、稀有です。
で、いろいろと考えたのですが、送料を考えると、日本で3万円ちょっとであれば、媒体込みでアメリカから買うのと値段が違いません。
調べてみたら、ナニワカメラで、DVD1枚付き(???)で、32000(税込み/送料込み)でした。
これならいいかなと思い、買うことにしました。
店頭でこのカメラを見ると、野暮ったいなー、という一言です。
でも、箱から出して手にしてみると…かわいいんですね…DSLRのミニチュアみたいな形になっています。
なんか、アクセサリーみたいに、ぶる下げても良いかと思いました。
撮影モードも、DSLRと同じ…プログラムモード、絞り優先モード、シャッタースピード優先モード、マニュアルモード…こうしたコンパクトデジカメは、はじめてみました。
マニュアルモードで、マニュアルフォーカスにすると、使い難いですが、そうでなければDSLRと同じ感覚で使えました。
で、撮ってみたらびっくり…rawデータ撮影で使うと、なかなかいけます…(^^)
基本に忠実な、正道を歩むコンパクトデジカメでした。
小さな巨人…かも…しばらく使い続けます
使って、びっくり…
びっくりした点は、以下のようなところです。
・OLYMPUS STUDIOではうまく処理できない
やってみたら、OLYMPUS STUDIOのグレー点指定で、ホワイトバランスがちゃんと処理できませんでした。理由は、私の推測ですが、OLYMPUS STUDIOがホワイトバランスを分析するためのデータを、特定の位置から取り出すだけであったのだと思います。本当は、複数のピクセルの間で平均を取らないといけないのですが、それをしていないため、データのばらつきで処理できないのでしょう。
小型のCCDを使用しているため、そうしたばらつきは避けられません。
幸いに、RawShooterは7070Wと勘違いして現像できました…色バランスも、それほど崩れていません。サンプルをご覧くださいませ。
・ちゃんと処理したら…なかなかいける画質です…(^^)v
もう、これは見てくださいませ…(^^)
・バッテリーが全然もたない
使ってびっくり、1gの媒体にrawで出力していると、媒体を使い切る前にバッテリーが終わります。
デジカメ用CR-V3リチウム電池を使いましょう…高くつきますねー。ちなみに、OLYMPUS LB-01ってのはCR-V3の事です。
この値段でこの画質…これは、小さな巨人かも・・・と思いました。
しばらく、コンパクトデジカメはこの機種にしようと思います。
率直なところ、絵によっては、「あれ、これはどのカメラで撮ったんだろう…」と考え込む場合があります。rawデータ撮影した結果は、それほど水準が高いものでした。とても3万円強のカメラとは思えませんでした。
画像の比較と撮影サンプル
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RawShooterの現像 ホワイトバランス調整済み 意図的に強力に調整しました
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OLYMPUS STUDIOの現像 ホワイトバランスの調整は試みたのですが…どうしようもありませんでした
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RawShooterの現像 ホワイトバランス調整済み 意図的に強力に調整しました
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OLYMPUS STUDIOの現像 ホワイトバランスの調整は試みたのですが…明るいと少し調整できます
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フラッシュなしで撮影… F3.1 1/4sec ISO400(最大)
RawShooterの現像 ホワイトバランス調整済み | |
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こんなに暗くても、こうして撮れました…コンパクトデジカメで、初の体験です
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フラッシュ撮影失敗事例
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ホワイトバランスを取ればこの通り
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フラッシュで撮影すると、この通り…失敗事例をホワイトバランスで調整したものと差が無いですね
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この絵を見たときに、SP-350かどうか、直ぐにわかりませんでした
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上がSP-350、下がE-1です
ホワイトバランスを注意して合わせると、こんな感じでよく似ています E-1の方が階調がはるかに深いので、綺麗ですけど… | |
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撮影データ OLYMPUS SP-350
rawデータ撮影後 RawShooter1.02でホワイトバランス適時選択して暗くして現像 似せるようにしてみたけど、難しいですねー レンズや絞りの構造がモロに出ています | |
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撮影データ OLYMPUS E-1 + ZUIKO Digital 14-54mm F2.8-3.5 rawデータ撮影後 RawShooter1.02でホワイトバランス適時選択して現像 撮影2006/05/04
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以下が、このカメラで撮影した写真を掲載しているページへのリンクです。
2006
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