かるばどすの日本文化論…01
エロの大国、日本
18歳未満の人には適さない表現があります

2006/02/22、11/11
のんびり書きましたので…(^^;

ドイツの酒場にて…

ダルムシュッタット中央駅

もう、10年くらい前でしょうか…中部ドイツ、ダルムシュッタットの酒場で、ヨーロッパ人の同僚たちと軽口を叩きながら飲んでいました。

男同士ですから、いろいろな話もします。仕事の話は日中にしていますから、はじめはともかく、だんだんと、そうではない話題になっていきます。

まじめな話のほうの話題でしたら、ダルムシュタットには欧州宇宙開発機構の追跡センターがありますので、そうした宇宙科学の専門家も飲んでいたりするので、一緒にそんな話をすることも少なくなくありませんでした。まあ、技術者仲間だから、そんな話題も不思議ではありません。

でも、この日は下ネタになっていきました。

「かるばどすは、日本人だから、日本の女の子と結婚するんだろ…いいなあ…」
「え、なんで…(^^?」

余談ですが、私は未だに独身です…(^^:

「だって…日本の女の子は、昼間は旦那を大切にして、夜はエッチなんだろう」
「(絶句)…なんでそう思うの…(^^;」
「だってさ、インターネットのサイトを見ていても、アジアの女の子で一番素敵でエッチなのは日本の子ばっかりだし、テレビでも芸者とか凄いし…家庭では、男尊女卑なんだろう。ドイツなんか凄いもんだぜ、怖いぞ。いいな、日本は…」

考えてみたら、彼が言うとおりの日本の情報が、ここドイツでも氾濫しているのでした。しかし、まさか、そんな与太話、信じているとは思いませんでした…この頃は…(^^;…まあ、他の知識元は無いのだから、いたしかたないのかな…(^^;

でも、そんな言われ方で納得することは、日本人としては納得しかねる話題ですよね。

「確かにそんな情報が多いよねー、でも、日本の家庭なんかの実態は、欧米では知られていないと思うよ」
「???」
「日本ではね、家庭を持つと、男性は女性にすべてお金を渡して、お小遣いをもらうのが普通なんだよ…それでも男尊女卑なの…?」
「!!、信じられない、収入を全部渡してお小遣いをもらうのかい???」
「そうさ、自分の服も自分で買えない家庭が多いんだぜ」

欧米の家庭では、男性は自身の収入は自分で管理して、家庭で使用するお金は必要に応じて奥さんに渡すのが一般的です。ですから、全収入を奥さんに預けると言うのは、信じられない話題のひとつです。

「え…そんな生活の仕方、聞いたこともないし、報道もしていないよ」
「ドイツの報道なんて、他の国をステレオタイプで分類しているだけだよ、東京はフランクフルトと比べたら物凄い現代都市なんだぜ、そうした報道もないもんね。とは言え、日本の報道も同じだけど…」

いかれた報道とか、記者の先入観で書かれた報道がドイツで多いと言うのはまあまあの事実で、ドイツの日本についての報道というのは、物凄く偏向した記者が書いているとしか思えないものが多く、辟易とします。日本大使館は、なにをやっているのかと思ったりします。そういえば、アメリカでも同様で、だいぶ昔ですが、アメリカ大使がろくに英語での受け答えも出来ないくせにアメリカの番組に出演して、コテンパンにされたりして、見ていた日本人が目が点になったりとか、こうした話題は枚挙に暇が無いかもしれません。とは言え、ちょっと余談ですね。

まあ、こんな話題の展開になり、この場は良かったのですが、彼らの日本に対し思う、一言で言うと、「エロい国」という印象は、世界中で一致している点で、困ったもんだなー…と、この時に強く思いました。

日本の週刊誌を机の上に置いておいたら、セクハラで訴えられる…

いろいろな国の人が、日本人がエロいと信じている理由は、いくつかありますが、一番間違いない原因のひとつは、日本では性的なものが商品化されて、日常に氾濫しているからでしょう。しかも、私たちは、慣れてしまってて、そう思っていないのです。

ちょっと有名な話題ですが、アメリカでの話ですが、日本の週刊誌(あれ、写真週刊誌だっけかな)を机の上においていた現地の本人マネージャーがセクハラで告訴されて、敗訴…なんてことがありました。日本国内ではありえない展開ですよね…。でも、本当は、アメリカのような感覚のほうが、世界的には標準です。女性の(きわどい)水着写真が、カラーグラビアで入っていれば、それにより売っている雑誌、まあ、簡単に言えば、ポルノ雑誌と同等である…という感覚です。だって、性的なアピールで売るわけですから…。

率直なところ、アメリカで多発した日本人相手の訴訟の背景は、悪質な人種偏見が根本原因である場合も少なくなかったと思います。しかし、いずれにしても、脇が甘いために訴訟され、裁判で敗訴し、目も当てられない展開になっていることは事実でした。実際に、徹底的に戦うタイプの日本人は、しっかりと注意しますし、偏見には屈しないので、そうした訴訟に巻き込まれ難いみたいでした…。

しかし、まあ、日本人てのは、私達の感覚では、ちょっとしたことで、やられてしまいます。

最近でも、トヨタの高い役職の人間が、性的ないやがらせをしたと言うことで、(おそらく)多額な賠償金を、日系のおばさん(としか思えないのですが)に支払っています。どんな事実関係か知りません。ひょっとしたら、ちょっとしたスキンシップのつもり程度だったのかもしれません。でもまあ、日系の人は、もう日本の文化圏にいないのですから、ちょっとしたことでも、精神的なショックを受けて、訴えるのも、当然なことです。まあ、日本国内でしたら、大きな問題にはエスカレーションしないかもしれませんが…。また、話題からちょっと外れましたね…。

ここで、重要な点は、日本の週刊誌がアメリカ(やヨーロッパ)では、ポルノ雑誌に分類可能なものであることです。これは、アジア圏でも成立する話題で、世界の多くで、日本の週刊誌は、ポルノ雑誌やそれに近いものに分類され易い傾向があります。例えば、タイにfridayみたいな袋とじ写真を売り物にしている雑誌をもって行って、往来のある外で見ようものなら、やっかいなことになる場合すらあり得ます…ポルノ関係は、法律で厳禁にされているお国柄だからです。それが、間違って、日本の成人物のDVDでも持っていったら…見つかれば大変です。

もちろん、欧米には日本の写真週刊誌よりも激しいポルノ書籍はたくさんあります…でも、それはそうした書籍として売られているものであり、青少年の目に触れる場所にあるものは、ありません。結局、どんなものがあるかではなく、社会の中でどのように管理されているかが、基準です。

日本は、とてもそうした管理が…よく言えばフラット、悪く言うと、無造作にあり、私たちが、もう気にしなくなっているのです。

アメリカから来た人の質問…なんで日本では夜になるとアダルト番組が普通の放送されているの

海外の人と日本で会い雑談していると、答えに窮したり、困ってしまうような質問を受けることが、時々あります。以前に、アメリカから来ていた女性のマネージャーと話していたときに、ポンともらった質問に、答えられなかったことがあります。

「かるばどすさん、ホテルではアダルト番組は有料になっているけど、テレビの一般放送でもアダルト番組は夜になると無料で見れるように放送してますよね、子供でも見れるんでしょ、なぜですか?」

私は、答えに窮したのでした。こうなってしまっては、もう、突っ込まれた話題に全面降参で、エロの大国である日本を認めざるを得ないのでした。

「日本では、水着とかベッドシーンは、アダルトには分類しないんですよ…だから、日中の奥様向け番組でも、そうしたシーンがありますよ、だれでも見れます…子供でもね…(^^;」

「そんなことが平気なの?心理学者や社会学者は、子供への影響をいわないの?、アメリカでは許されないわ」
「日本の心理学者とかは、日本人の感覚だから、暴力シーンとかSEXの感覚には、問題を感じないみたい…欧米とはまるっきり違いますよね」

ここで私が答えている、日本とアメリカの心理学者の見解の違いは、時々話題になります。

なにしろ、日本のアニメの戦闘シーンなんかみんな削除して放送しているため、ちんぷんかんぷんなストーリーになってい例も、枚挙に暇が無いのが、アメリカの実態です…(^^;

もっとも、ヨーロッパは日本に近いようにも思いますけど。

そんな国に育った人で、外国に慣れていない人がアメリカから日本に来ると、うっかり対応していると誤解の渦になったりします。

普通のお店で発情してしまった、アメリカ人のマネージャー…(^^;

こうした、日本のエロ文化についての(ある意味での)誤解にまつわるトラブルは、とても多いのでした。

そもそも、日本のエロ文化に直接関係しない話題でも、そうした先入観を持つ欧米人には区別がつかずに勘違いしたりします…。

結構前の話題ですが、アメリカのNTTみたいな会社の子会社から、アジア担当の新任のゼネラルマネージャーが来たときでした。

彼は、アメリカしか知らないで育ち、日本というかアジアは初めてでした。大会社だけあり、人材はある意味で豊富らしく、日本で学んだ新卒の、日本語に堪能なアメリカ人スタッフを連れてきていました。通訳を兼ねていたようです。まあ、仕事の話は、通訳の力を借りることも無く、普通に進みました。そうした会話程度ですと、所詮は技術的な話ですから、私の英語でも十分ですので…。

で、夜になってから、おいしいお寿司でも食べて、ちょっと飲もうかなと思いました。しかし、彼はraw Fish(生の魚、刺身のことです)は食べられないと言うので、日本の脂ぎったステーキを楽しんでももらい(お世辞でおいしいと話ていましたが、本心はどうでしょう…神戸牛は脂の固まりだから…)、六本木の高級クラブ…とは言っても、価格は安くて、見た目が派手なお店にいきました。よく知らない人なら、十分だろうと思ったのです。

そこは、会員制のお店ですから、入り口ではカードが必要です。ドアが開くと、エントランス担当の女性が数名、ドレスで立っています。結構、かっこいいのでした。

そのまま、地下のフロアに通され、席に着きました。
クラブですから、男性一人に女性が一人つきます。私は、英語が堪能な子だけ着くように頼んでいました。

私は、何気なしに女の子と軽口を叩いて談笑していたのですが、気づくとアメリカ人のゼネラルマネージャーが、ちょっと血走った目で、興奮しているみたいで、私の耳元で「ここは○○か」と聞いてきました。ぜんぜん、私のわからない単語なので、困って、彼の連れてきた日本語に堪能な彼の部下に、「○○ってどんな意味」と日本語で聞きました。

「かるばどすさん、申し訳ありません。ゼネラルマネージャーは、ここをシークレットクラブと勘違いしたようです…女の子を選ぶものかと思っています…(^^;」

シークレットクラブとは、アメリカなんかである、会員制の性的な関係を含めた大人の遊び場…だいたい、とてもお金がかかる場所…らしいです。私は、まだ見たこと無いので…。本当にあるのかな…実在はするのでしょうが、誇張されているので、ある意味では都市伝説のひとつのような気もします。日本では、風俗店が自称していますけど、かなり格が違うと思います。

ここで説明しているコンテンツは、アメリカ人よりも日本人がエロ…という話題ではなく、他の国の人が信じていると言う話題です。でもまあ、立場を変えてみると、エロについての感覚が、日本人のほうが表裏がないと言うか、形が違うと言うことですのでもあります…(^^)

困惑しているその部下の顔を見て、私も対応に困り、日本語で彼に笑いながら話して、説明してもらいました。

「あはは、ちょっと日本にまつわる勘違いですね。すいませんけど、アメリカみたいなシークレットクラブは日本にはありません。ここは、ただ話をしながらお酒を飲む場所です。日本では、江戸時代に、遊び方が洗練されてから、性的な遊びと、女性と付き合う過程を楽しむことが分離してから、今のように形に至るまで、長い歴史があります。もしもシークレットクラブ的な楽しみ方がご希望でしたら、私は知りませんけど、営業に連絡すればなにか知っているかもしれませんが、どうしますか…(^^?…このあと、タイとかもまわられるとうかがっているので、あちらの方がそうしたサービスは安いかもしれませんけど…」

彼の部下が一生懸命通訳して、みんなで爆笑して、そのまま飲み続けました。
そのゼネラルマネージャゅーは、ちょっとバツが悪そうでしたけど…(^^)

でも、私は、また、思っていました。

「うーん、こうした誤解は多いんだよねー…」

誤解されやすいお店に行った…と思う方もいらっしゃるかと思いますが、私としては、誤解するほうがどうかと思うわけで、全然別なパターンもあります。

キャバクラを気に入って、奥さんに自慢しちゃたアイルランド人の社長さん

あるとき、ヨーロッパで仕事でよく会っていたアイルランド人の社長さんが、日本に来てくれました。アイルランドのテンプルバー(ダブリンの飲み屋街です)を、社員でシフトを組んでまで案内してもらったこともあるので(私のほうが酒に強いらしく、案内してくれた人達が翌日にダウンしかねないもので…)、私も日本の夜をいろいろと案内しました。おいしいおすし屋さんとか、日本の繊細なフランス料理とか…。

で、ヨーロッパ人であり当然誤解しているような世界のお店にも、日本を知ってもらおうと連れて行ったりもしました。彼にとって、話の種になりますでしょ。

なに、新宿のキャバクラです。ゴンドラにしました。このお店は、ショータイムがあって客もハンテンを着て一緒に踊れますし、カラオケ大会がありますし、席は100分で1周するの速度で回ってますし、まあ、健康的で面白いお店です。

ゴンドラにて 撮影日は本文と関係ありません

石原裕次郎もかつて客であったという、日本で最も老舗のキャバクラです。女の子は、英語が話せる子達についてもらいました。だいたい、大型店であれば、英語の話せる女の子に困ることは無いものです。

ヨーロッパ人は、アメリカ人よりは遊びの文化が長いので、すぐに察して、楽しんでいました。つまり、よく話題になるような日本のエロ文化ではなく、もっと健康的なものなんだなということを察して、ハンテンを着て踊ったりもしていました。ちょっと私たちの感覚では、ふーんとは思いますが、どうも高級クラブは、隠微な感じがあり、かえって誤解されやすいみたいです。ですから、こうした能天気なパターンは誤解のしようが無いので、いいみたいでした。

後日に、高級クラブでも飲んだのですが、日本のイメージをもう理解しているみたいで、前述のようなトラブルも無く、楽しく飲めました。

その後、アイルランドを訪れて、彼の奥さんも交えて会食していたときに、日本で滞在中のお礼を奥さんからも言われました。

「彼が、いろいろなお店の話をしてくれました。とても楽しんだようで、ありがとうございました。女の子たちとも、踊ったそうですね、日本には面白いお店があるんですね。アイリッシュ・パブも面白いので、是非行ってみてくださいね」
「楽しませてもらっています、アイリッシュ・パブは大好きです。楽しいですよね」
「いゃ、彼はね、お酒が強いんで、会社のスタッフが日ごとに交代しながらテンプルバーに行っているんだよ」
(爆笑)

アイリッシュ・パブ
世界中にある、アイリッシュ・パブは、アイルランドの飲み屋さんのパターンを示します。
通常、アイリッシュビールとウイスキーがサービスされ、立ち席が中心…情熱的なアイルランドの音楽や歌がライブで演奏されていて、踊ったりする場合もあります。みんなで、わいわいがやがや、なかなか楽しいです。
ちなみに日本のアイリッシュ・パブは、ライブ音楽が無い場所がほとんどですね…あっても、エンヤみたいな感じでアイルランドの楽器を演奏していたりして…アイルランド音楽を勘違いし過ぎです。まあ、エンヤはアイルランドの人ですが、エンヤは独自の世界の人なので…また、余談でした

私は思いました。

「日本では、キャバクラに行ったことまで、奥さんに話さないわな…どんな話をしたんだろう…ハンテン着て踊っていた時の、ポラロイド写真も見せたのかな…(^^;」

余談ですが、この体験以降、キャバクラも海外からの人に合うなという事で、このパターンがちょっと増えました。

そういえば、アメリカに本社がある会社の人達からは、日本に来るマネージャーからキャバクラに連れて行けというリクエストが多いという話、良く聞きます…(^^;

とは言え、日本の私たちが意識していないエロ文化は、いろいろな展開を世界で体験しています。

エロいということで、放送終了に追い込まれた、セーラームーンの初めての放送

アメリカで発売されているDVDは、かつてはNo Resgionも多く、日本の1/4くらいの価格でした。今はRegion Codeが付与されているものが大多数です。

もうちょっと、一般的な話題で、日本のエロさの話題を説明してみようかと思います。

日本で、大人気となったアニメのセーラームーン…今でも、かなりな人気があります。
でも、海外で大人気…という話題は、あまりは聞こえてきません…コスプレでは多いみたいですが…。ポケモンはものすごい大人気ですけど…。

この背景は、アメリカで放送がはじまったときの、社会の反応で一端が理解できます。

セーラームーンは、初めてアメリカで放送が開始されたときに、たったの1クールで、放送終了に追い込まれてしまったのです。白黒のトムとシェリーを今だに放送している国でです。理由は、エロいから…しかも戦闘シーンばかり、子供にこんなものを見せるなと抗議が殺到して、放送局は放送を取りやめました。

放送中止になったときに、たまたまアメリカに出張していた私は、そうした反応に、さすがに驚いてしまいました。

まあ、考えてみたら、超ミニの女の子が、戦うなんて、アメリカの(大人の)常識では許されないことだったのでしょう。

でも、その後ですが、アメリカのアニメオタクの抗議が放送中止に殺到、また時間帯を変えて放送再開とはなりました。こうしたところも、アメリカらしいですね。

アメリカで発売されているセーラームーンのDVDなんかを見ると、初めのころはpg指定(親同伴ということですけど、まあ、年齢制限です)があったように思いますが、それも解かれて、今手に入るもののほとんどは指定無しになっているみたいです・・・アメリカも、だいぶ日本のアニメに慣れてきたのかも知れません。

今では、ひとつの日本の強みみたいに言われている日本のアニメ…ジャパニメーションとか、単にアニメと欧米では言われています。でも、その言葉には、ちょっと前まで、かなり悪い意味も込められていました。

ジャパニメーション…エログロの代名詞だった時代もありました

日本のアニメ、ジャパニメーションは、ディズニーなどのカルトゥーンアニメーションとは、全く違うものでした。
戦い、血、そしてSEXシーンもある…というのが、欧米の人達の感覚でした。

日本人が聞くと、ちょっとだけ…???…です。だって、日本だって一般にテレビ放送しているものが多いからです。でも、ちょっと売り場を見てみれば、その理由は簡単…成人向けアニメーションであるうろつき童子から軌道戦士ガンダムまで、全部ジャパニメーションとして十派一からげにされているからです。

うろつき童子

うつろき童子は、知る人ぞ知る、おどろおどろしい成人漫画家である前田俊夫の原作で、日本でもさすがに子供に見せるわけには行かないような作品ですが、アニメは結構違う雰囲気のある作品にもなっていて、ちょっと毒が弱くなっています…とは言え、日本でも成人指定でした。アメリカでも当然18歳以上の成人指定…でも、分類はジャパニメーションです。

アメリカのアニメアタクにも、かなりインパクトがあったようで、wikipediaにまでurotukiojiで登録されています。

私の感覚では、うろつき童子は、菊池秀行が「妖獣都市」なんかで広めた、アダルトな妖獣ものの延長線程度の感覚なのですが、考えてみれば日本に典型的なジャンルで、当時の欧米にはあまり見かけませんでした。ですから、ジャパニメーションというだけではなく、日本の大衆文化のインパクトそのままでもありました。

当然、アメリカでは発売停止の圧力と、アメリカのアニメオタクの反撃とか、いろいろとあったみたいです。
ある意味、面白い国ですね。で、日本では、そんな戦いの話題、ついぞ聞いたことがありません…(^^;

なんのことはない、日本の基準では、ふーん、という程度のものなのでした。

だいたい、子供向けのアニメ…(^^;…である、エヴァンゲリオンの劇場版には、ベッドに横たわる女の子を前にした主人公の自慰シーンとかありますけど、問題視した人なんて、聞いたこともありません。

やっぱ、日本のアニメはエログロといわれても、反論はちょっと…(^^;

ロスアンゼルスで、子供たちから、日本のアニメはクールとご評価いただきました

もう、10年以上前ですが、ロスアンゼルスの教育機関で、IBMとかhpの研究所の人達なんかと一緒に、研修を受けていたときです。毎日遅くまで研修があるのですが、土曜とかはフリーなので、ショッピングセンターに買い物に行っていました。レドンド・ビーチの方なので、住人が多いので、いろいろなお店がありました。私は、当時、アメコミ(スーパーマンとかではなく、もっとヘビーな作品が好きでした)なんかが意外と好きだったので、コミックショップであさっていた時です。

そういうお店で、成人した東洋人というのは、目立つのでした。
どやどやと、アメリカの小学校(elementary school)の生徒さんくらいでしょうか、3-4人が入ってきて、私に興味を持ったみたいです。

「日本の人?」
「そうだよ、よく中国人と思わなかったね」
「うん、こうしたお店に中国人はこないさ。なにしているの」
「アメコミ探し」
「えー、僕たちなんか、日本のアニメの大ファンなんだぜ、日本人はいいよな、ああしたアニメ見放題なんだろ」
「そうだよ、でも、日本のアニメはどこが好き?」
「アメリカのはね、子供向きなんだよ、で、面白くない。でも、日本のアニメは、悪役だってかっこいいじゃない、正義と悪にも分類できない。子供向けじゃなく、ちゃんと大人として扱ってくれている。クールだよ!!」

Cool
かっこいいと言う意味、カリフォルニア語ですけど、今であればアメリカ全土で言います
当時は、そうでもありませんでした

私は、話をしていて、こりゃ、よく見ているなーと感心しました。

この子達との話は、ずーっと私の記憶に残りました。

日本のアニメの側面を、うまく説明していたからです。

この話題は、日本文化の特徴を示しています。
今回のタイトルである話題をちょっと離れますが、別な特徴もご説明したいと思います。

極端にフラットな世界観の日本

日本で特徴的な世界観のひとつに、大人と子供の区別が希薄…というものがあります。
昔の日本は、欧米とそう変わらずに、大人と子供の区別は明確であったと思うのですが、現代日本は、異様なほど区別が怪しくなっています。

私がそれを感じたのは、私が小学校のころでした。
教育実習生が来て、挨拶した内容が印象に残ったので、祖母に話したときです。

「あのね、今日来た先生がね、私は先生ですけど、皆さんからもたくさん学ばせてもらおうと思いますって言ってたんだ。先生は、なにを勉強するんだろう」
「馬鹿な先生だね、小学生から勉強するなら、小学校もう一度入学すればいいのに…」

祖母の話に、妙に納得した私でした。

子供の私にも、謙譲で話していたその教育実習生の挨拶ですが、それをバッサリと言い放った祖母には、もっと感心しました。子供を子供と認識していたからです。

現代の親って、道端で見ていても理解し難い行動をとっている人、結構います。子供のわがままに、本気で怒っている母親…子供に、大人の理屈を切々と唱える母親…おい、子供相手に何をしているんだよ…と思います。

これは、言い換えると、親が子供を一人前の人間としてみている…ということなのですが、ちょっと待ってください。人って、生まれながらにして、人としての特性を備えているわけではありません。

年齢に応じて、意識の層は深化していき、大人となって行きます。それが精神的な成長であり、自然な姿です。ですから、子供は子供として取り扱わなければならない時期が明確に存在しており、子供の世界観の進展に合わせて、接し方は変化していく必要があります。それが、祖母の言いたかったことだろう…とわかったのは、それから二十数年後のことです…(^^)

この、大人と子供の区別が、分化しきれていないのが、今の日本のひとつの側面です。

大人からみた子供が区別がゆるくなっていれば、子供も大人に対して、区別が不明確になってきています。子供が、見ず知らずの大人に対して、タメ口を親と同じにすることも、少なくありません。阿呆な親に育てられるとかわいそうだな…とも思いますが、親とはきっと、仲がいいのだと思います。友達として…。

でも、ちょっと思い起こしてみてください…ただでも、エロいと思われている日本において、大人と子供の区別も無いとなると…(^^;

親も子供一緒になって、わけのわからない行動もとります。

チビっ子エロかわダンス選手権に放送倫理機構が注意勧告

「目指せ、未来の倖田來未」という触れ込みの日本テレビの番組が、bpo/放送倫理機構から、審議され、その結果を送付されました。

その結果って、こんな内容だそうです。


BPOホームページからの引用です

◆日本テレビ『ウタワラ』の「チビっ子エロかわダンス選手権」について

前回(青少年委員会)委員会では、放送前であったため、委員がビデオを視聴したうえで審議に入り、次のとおり意見が出された。

▽親が娘の性を商品化としていることに対して、自覚が足りないのではないか。国際的に見て幼い少女の性的被害が問題になっている時に、公共の電波を使ってあのような映像を流すことは問題だと思う。

▽最近、子どもを使ったダンス選手権といった番組がよくあるが、テレビ局側は子どもを利用して視聴率を取っているという構図が全般的に見られる。

▽学芸会的な微笑ましいダンスを混ぜることで、全体的な雰囲気を緩和しようとする意図は感じられるが、中にはショックを受けたものもある。局としてテレビの公共性をどう考えているのかと改めて思った。

▽10年位前はエロという言葉がテレビ番組に堂々と出てくること自体ありえなかった。エロという言葉を子どもに使ったり、日常のなかに平気で飛び交っていることに違和感があり、嘆かわしく思う。

▽性的な事件との因果関係を見つけることは難しいが、ある特定の人にとっては、幼い少女に性的な欲求を抱くこともあるのではないか。また、子どもが成長している時に、早くからエロティシズムを喚起して何のメリットがあるのかと感じた。

▽児童ポルノ禁止法や児童の権利に関する条約の議定書は、“子どもを性の対象として扱うことは、子どもが被害者になることだ”ということが前提になっている。そのことがあまり理解されていない。子ども本人は勿論のこと、親がいいといっても子どもの人権から見ると親も加害者になる。放送局は子どもにとって最善の利益を考えてほしい。

なお、今委員会で審議した内容については、当該局に文書で報告した。


まあ、なんですね、今まで説明していた、夜になるとエロ番組だらけの日本ですら、許容できないという意見が多くあるのでした。放送倫理機構なんて、存在しないのと同じくらいにゆるい基準だと思っていのですが、それでも注意が必要と思ったみたい…。

まだ、常識のある人も、放送業界には残っていることのでしょうか…。

この番組は、ウタワラという番組の特番みたいでしたが、「目指せ、未来の倖田來未」というぐらいで、倖田來未がゲストでした。エロで売り出しているだけのことはありますけど…やっぱ、これは、まずいんじゃないかな…鈍感すぎるかも…(^^;

お子様にエロを売り込んじゃった倖田來未、マドンナとは客層が違うのに…

日本では、欧米から見た感覚では、エロが氾濫してるのですが、それでも子供に売り込みをしてない時期が長かったように思います。ただ、だんだんと、少年マンガ誌に、水着の女の子が載ったりしてきました…徐々に一線を超え始めていたというか…。

そうした中で、一昨年から、もうめちゃくちゃになってきました。

hgとか、芸人の世界でひどいなと思っていたら、JPOPSという、青少年中心の音楽世界でも、倖田來未が「エロかわ」という触れ込みで売り出し、大ブレークしました。

率直なところ、テレビを見ていて、気色悪い世界になってしまいました…私も、エロいものは嫌いではないのですが…(^^;

hgとかは、結婚したりしたので、また目が点でした。女性と結婚するゲイ能人なんて、本当のゲイの人に失礼ですよね。また、青少年中心のJPOPSの世界で、売れるとわかっていても自粛が行われたところにエロを売り文句にする女性シンガー…って…昨年は、売れりゃなんでもやりますという人たちの氾濫でした。

余談ですが、欧米と日本では、音楽を支える市場の年齢層が大きく異なります。

日本のマドンナのコンサートにて
だいたい、こうした人がファンに多いのでした

欧米では、かなり広い年齢層で音楽マーケットを支えていますので、たとえばマドンナなんかのライブは、大人の客が大部分となります。

ですから、今回のコンサートツアーで、巨大な荒馬のイメージで構成されていたり(落馬したことのパロディという話もありますが、荒馬は欧米では男性自身という意味もあります)、アメリカのヌードパブを連想させるような振り付けがあったりしても、まあ、大人の世界ですから、ひとつの味付けとして納得されてしまいます。

マドンナの今回のコンサートは、国によって、問題になったといえば、セクシーさよりも、十字架にかかるシーンではないでしょうか…(浜崎あゆみのショーをマドンナがパクッたとは書きません…だいたい、典型的な演出パターンですので…)。でも、まあ、日本人には、十字架程度、なんのことやら、という程度のインパクトです。

日本の音楽シーンは、欧米とは、ちょっと違います…日本の音楽文化って、主体はお子様文化なんです。特に、JPOPSなんかは、そうした状態が続いています。30代になってアルバムを出しても、売れる人は限られていますでしょ…客層と乖離があるからです…業界では良く知られている実態です。

ちょっと脱線しますが、モーニング娘なんかは、そこに着目した戦略で当初成功しました…小学生相手にすることで、マーケットの中心層を狙っていたからです。もっとも、世代の構成員数の変化から、今では子供相手の戦略は難しく、人口構成層がまだ広い、中高生から成人にターゲットをシフトしています。

この世代には、エロはそのままセールスに役立ちます…なにしろ、情報が社会から抑制されているのに、本人は性的には目覚めてきているからです。でも、本来のエロを担当している分野は、法的規制がありますので、売り込みは出来ません。

そこに、ひとつ登場していたのが、すでにご紹介したアニメやマンガです。一応の法的規制はありますが、実質的には野放しです。でも、作品を売る中で、ひとつの表現シーンにとどめられている程度です…うろつき童子みたいな、成人向けを除くと…(^^;

現実的には、少年誌を含めて、グラビアアイドルが表紙を飾り、冒頭にご説明した、欧米ではポルノ雑誌に分類されかねないような雑誌が多く出ています。

もともと、大人と子供の区別も微弱で、エロに鈍感というか、エロが日常な日本ですので、一線を越える話題が登場するのは、当然でした。

で、法的規制のあまり無い音楽の世界で、青少年が中心のマーケットにもかかわらずエロを前面に打ち出したのが、倖田來未です。はじめは、a-nationというavex系のアーティスト大集合というライブコンサートでエロダンスつきのパフォーマンスがブレイクしたことが始まりでした。

率直なところ、大人の感覚では、倖田來未はちっともエロではありません。ですから、TVでも新聞でも、気楽に写真を掲載できますし、そもそも音楽の分野に18禁なんていう分野は、これまでなかったので、よけい気になりません。ゲイ能人に比べれば、毒も無いですし。

ある女の子と話していたら、ブレーク前の倖田來未とよく一緒になっていたりしていたとかで、「いつからバストがあるっていうことになったの…あたしとたいして変わんないのに」なんて、ぼやいていました。そうだろうなーと思うのは、大人だからでしょうか…(^^;

倖田來未よりもエロかわいいという宣伝文句…
うーん、納得したりして…(^^;
本当に綺麗な子は芸能界には行かないという話
そうなのかも知れないと思う今日この頃です
参考までに、倖田來未
写真家の水準はこちらが上だけど
帝国軍妓 VCD4枚組みでした
これでは楽しめないので、
中国では日本製のポルノが
コピーされて氾濫しています

ただ、子供には十分に刺激的なんでしょうね…。
昨年は、お店で倖田來未のDVDを買うために、前をウロウロしている男の子をよく見かけました。
自分の子供のころを考えても、そんなものだろうなーと思います。

今年辺りから、倖田來未も方針の転換を図っているみたいですけど、もうやっちゃったことですからねー(^^;

子供にエロで売り出しちゃったというのは、どうなんですかね…大人(といっても30代以降くらいの話題ですが)相手だと、アメリカの場合では、エロで売るためには叶姉妹くらいのバストは最低必要なので、適切な戦略でした。

日本の18禁の世界は、非道で、boaのパロディを作って売り出したときなんかは、韓国のマスコミは怒り心頭だったみたいです。でも、後日に、日本の18禁の世界では、松浦亜弥や浜崎あゆみのパロディがのさばっていることを知り、びっくりして、竜頭蛇尾になってしまったみたいです。だいたい、かつては宇多田ヒカルと倉木麻衣のそっくりさんの作品を出して、大ひんしゅくまでやっています…(困ったことに倉木麻衣の父親が絡んでいたので、余計騒ぎになりました)。

そんな、極悪だかわかりませんが間違いなく非道な業界が、倖田來未には、あまりパロディは出していません。だって、売り文句が、倖田來未よりもエロかわいい…ですので…(^^;…客層の違いを示しているのでしょうか…。

18歳前の人は、大人になってから見ましょうね…

大人相手の三級(エロ)映画が、従軍慰安婦…の中国

日本の、大人から子供まで、エロなんか当たり前…という世界のお隣、中国に行くと、状況はがらりと違います。

日本の大使館関係者とか、いろいろな人たちが、美人局みたいな方法で篭絡されて、自殺者まで出ている世界ですが、エロ文化は完全に日本のものを勝手にコピーして、国内全土に普及させています。

でも、部分的に、内製化もされつつあるみたいです。

香港に行ったさいに、三級映画(日本でいうエロ映画)の売り場で、そうした作品を見つけました…

でも、テーマは従軍慰安婦です…(^^;

極悪非道な日本軍の物語で、(はい以外はすべて中国語で話す)日本陸軍軍人が、中国女性に襲いかかったり、貨物列車で従軍慰安婦をつれて廻り、暴虐を尽くすというストーリーです。従軍慰安婦は、順子とか、日本人名になっていたりしましたが…。

日本の暴虐的内幕を暴露する大作だそうです…

見ていると、本当に三級映画なのかわからないのですが、それが精一杯なのでしょう。
日本のエロが欲しくなるのも、わからなくはないかも…

日本のお土産として、結構人気があるんです…日本のエロ作品は…(^^;

日本政府は知的所有権を主張していませんが、中国語圏では日本のポルノが無制限にコピーされて氾濫しています。日本大使館に投石していた人たちは、家では日本製ポルノに興奮していたのでした…きっと…(^^;

まあ、知的所有権というよりも、痴的所有権かもしれませんけど……

国際空港でエロを売っているのは、ドイツだけではなかった…(^^;

考えてみると、いろいろな国を訪問しましたが、いちばんポルノみたいなものが市民権を得ているのは、ドイツかなーと思います。なにしろ、東京の銀座に相当する、フランクフルトの百貨店街であるツアィル(zeil)の中でちょっと横道に入ると、ポンと3階建てのポルノショップがあります。それでは、踊り子さんが自分の出演しているDVDを売っていたりもします。

で、フランクフルト国際空港には、ターミナル1(アイン)にはポルノショップもありました…たった今もあるのか、わかんないですけど。

そうしたことがあり、本章の冒頭のように話題で、ドイツの連中から、日本のエロ文化をいろいろと指摘されると、こんな話で混ぜっ返していたりしていたものです。

「ドイツだって、人の事いえないだろ、フランクフルト国際空港には、ポルノショップがあるじゃないか、世界中のフォーマットのビデオを売っているじゃん。あんなの、他の国じゃ知らないよ」「それは、言えてる!!!」

でも、ある日、私は成田空港で見つけてしまいました。
中国行きの便のターミナルの売店では、日本のエロビデオ/DVDが堂々と売られていたのでした。

まあ、人気があるから売っているのでしょうが…空港まで、ドイツ並とは思いませんでした。

うーん、この話題、進めれば進めるほど…日本の現実を見つめるしかないのでした…(^^;

文化なんだから、仕方ないじゃん…でも、知っていた方がいいと思います

と、延々と書いてきて思うこと、文化の事実なんだから、致し方ないわい…というのが、本音です。

でも、日本だけの話題であることを理解してもらいたいと思います。

欧米で、日本人の女子留学生が殺人の被害にあったりしたとき、こんな話題が出ることが少なくありません。

「彼女はいつもミニスカートをはいていて男性に媚びていた」

つまり、本人にも非があるということです。

某経済学者が、手鏡を利用した痴漢に及び、冤罪を主張していた彼は、痴漢の現行犯で逮捕されたりしました。

本人の性癖もなんだろうかと思いますが、欧米人には、日本の女学生のミニカートも異常に見えているみたいです。飲んでいて、なんでスカートが短いのか…危なくないのか…という話が出ることがあります。手鏡で覗くのでしたら、身体の危険を伴いませんが、身の危険に至るような可能性は、欧米なら当たり前です…。そんな文化圏の人たちですから、日本のお店でのトラブルも、ここでご紹介したような、温和な話題ではなく、ずいぶんと手荒いトラブルをやらかす例も、体験したことはありませんが、話は良く聞きます。

日本の、エロ文化…別に、それでいいと思いますし、嫌いではありませんけど、他の文化圏とはかなり違うことは、知っていて、いいことだと思います。


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