海外アニメが好き!

攻殻機動隊は原作が好きです

アニメというと日本が一番・・・なんて思っている方、少なくないみたいです。確かに日本のアニメは世界中に輸出されています。でも、日本のアニメは品質だけで世界に出たのではありません。実は・・・とっても安売りしているのです。

「世界同時公開!世界中で爆発的に成功した」と日本でマスコミや業界紙が宣伝したアニメがありました。攻殻機動隊/ Ghost In The Shell です。 これはアニメとしてはまあまあと思いましたが、世界にファンが多い原作を無視した作品で、タイトルを同じにした商業主義に不快感をちょっと感じました。

でも、私が強く感じた問題はこのアニメの全世界での売り方です。同時公開といったところで劇場ではなく、売店に並んだのですが、日本では9800円で、海外では19.5USD(当時は2200円くらい)だったのです。何の事はない、海外では日本と同時公開で値段も安いから売れたのでした。このアニメの製作会社は利益を日本市場から絞り取り、海外では叩き売りして名前をとったのです。私はそうしたビジネス感覚に嫌悪感を覚えました。

あ、作品がいいとか悪いとかでなくて、日本のアニメの質は悪くはないですが、商売として叩き売りで市場を獲得して、どうするんだという話題です。海外で安く売るなら、日本でも安く売れよということです。日本のアニメはジヤパニメーションと海外では呼びますが、「質が高い絵」、「子供向きでないストーリー」という意味以外に、「お下劣」という悪い意味も含まれています。ですから「アルプスの少女ハイジ」なんかはジャパニメーションに分類しない場合が多いようです(店頭で見る限りという意味ですが・・・)。そういう背景に、極端に違う価格設定も原因があるんじゃないでしょうか…。

質という意味では、日本のアニメと同等な高度なものをが海外にもあります。ただ、アメリカなどではアニメはやはり商業主義でかなり毒されており、高い質のものは時々しか作られません。なにしろワーナーなどでは、「アニメはカルトゥーンに限る。なぜならば何十年も販売できるからだ」なんて言っています。ですから、今のアメリカのテレビでも「トムとジェリー」みたいな1950年代のアニメを放送しています。日本人にはピンとこない状態です。こんな状態ですから、いいアニメーターが多くいるはずもありません。

アナと雪の女王

アメリカでは、アニメーターによるアニメはディズニーが温存するくらいでしたが、映画産業のおかげで発達した(実際には、はじめは軍需産業のおかげで発達したんですけど)、CGによるアニメが日本よりも遥かに発達しました。アメリカの作品には、日本と違い、制作内容について膨大な制約が課せられているのですが、それでも、アナと雪の女王みたいに多くの人を感動させるアニメが作られるようになりました。

ここでは、人気はあまり出なかったけれども良くできている作品をご紹介します。ついでに言うと、あまり芸術的過ぎるのは好きでないので、そうした作品は除外しました。ここでご紹介する作品の多くが、それほど多くは販売されていません。しかし人気が無い作品なので中古屋で見つけると安いかも知れませんよ・・・。

HEAVY METAL
(邦題 : ヘビーメタル)

アメコミで硬派で有名なHEAVY METAL誌が作り出したアニメです。
1981年の作品で、当時は日本でもお子様向けアニメからの脱皮が始まっていたころですが、アメリカはいきなりこれを生み出しました。

私は劇場で見てから気に入ってしまい、何回も見に行きました。で、海外出張時にいつも探し回っていたのがこの作品でした。実に10年以上探していたのです。

しかしビデオ化は1996年までされることはありませんでした。
SONYが全世界で同時リリースしてくれました。いつも思うのですが、SONYの映像を担当している人たちって、いい作品とかをしっかり押さえているので、すごいですねえ。

今は、DVDも発売されていますけど、Blu Rayはアメリカで発売されています。

ROCK & RULE
(邦題 :ロックン・ルール)

日本では長らく劇場未公開でしたが、2010年に公開されました…(^^; 遅すぎだけど、仕方ないですね…

この作品を日本ではじめて紹介したLDは、もう倒産してなくなったエバンシーホームエンターテイメントから販売されました。記憶が正しいとこの会社はにっかつ系だったと思います。

音楽と統合されている点はディズニーっぽいですし、カルトゥーンぽい登場人物もアメリカっぽいですが、音楽の質やストーリーの面白さは卓越したところがあります。

この作品はキャラクターの動きの素晴らしさという点では、日本のアニメよりもずっと進んでいます。音楽もいけるし、けっこう楽しめる作品です。

アメリカではBlu Ray版が発売されていますけど、クオリティはあまりよくありませんでした。

Load of the Ring
(邦題 :指輪物語)

最近とんと話題を聞かないラルフ・バクシの作品です。

原作は有名なトルーキンの指輪物語、感動的なファンタジー小説です。その壮大な設定は、アメリカで60年代に絶大な支持を受けた小説ながら、ディズニーが映画化を断念し、スタンリーキューブックがあきらめたと言われています。ピーター・ジャクソンが実写化に成功するまで、映像化が困難な作品でした。

ここでご紹介しているタイトルは、当時の邦題のままですが、内容としては前編です。ラルフ・バクシは後編を作ることはできませんでした。

今ではCGがよく使われていますが、この作品の時代はそんな高度な技術はありませんでした。代わりに当時のハイテクといわれたロートスコープ技法で作られています。

FIRE & ICE

これもとんと、話題を聞かないラルフ・バクシの作品です。日本では、劇場未公開ですが、LDは当時のレーザーディスク株式会社(旧パイオニアLDC)から発売されました。

ロートスコープをうまく使いこなした1982年の作品です。
フランク・フラゼッタの絵がロートスコープで動くという、ものすごい贅沢なアニメです。

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