徒然酒(つれづれざけ)
2008/07/31
No.1397

たくさん
カクテル
07/31 おいしい中華を求めて…でもねー…(^^;

かるばどすほふをよくご覧いただいている方ですと、私が行くお店には、中華料理が少ないことがお分かりいただけると思います。ですから、私が中華料理嫌いなのでは・・・と思われる方もいらっしゃるのでは中と思います。

実は、中華料理が少ない理由は簡単で、おいしい中華料理を食べられるお店を、あまり知らないからです…で、どうしても、遠のいてしまうんですね・・・。こうなった背景なのですが、思うところ、20年くらい前に北京に行って、お大名旅行いろいろなお店で食事をして味を覚えたことに原因があるのかもしれません。それ以来、日本の中華料理の味が、合わなくなっちゃったんです…塩っぽいとか、生っぽいとか・・・違うよなーと思うようになりました。

で、だんだん、日本の中華料理から遠ざかるようになったのでした。

でも、おいしいですよと紹介されると、行ってみたくなります。

この日は、ウエスティンホテル東京の龍天門がおいしいと聴いたので、行ってみたのでした。
料理になにを頼んだらおいしいのか聞き忘れていたので、シェフのお勧めを、金額を5割増しにして頼んでみました…でも、外れだったんです…。

おいしいと噂のシェフが不在だったのか、こつらの好みがわからないため、珍品だけ出してきたのか…うーん…。

普段ですと、おいしくないお店をそのまま掲載すると、あんまり良くないなーと思うのですが、まあ、たまにはそのまま掲載しちゃおうと、感想付きで書いちゃいます。

東京 恵比寿 ウエスティンホテル東京 龍天門にて
日本庭園と共用になっている竹の作りもの主体のこの庭園を見ていて、料理は大丈夫なのか、不安がよぎりました
中国式庭園を見慣れているからでしょうか…
前菜…いろいろな珍味盛り合わせでした
このお皿は、全部いただきました
お肉は、種類がいろいろで、味もしっかりしていました
ただ、中国の食堂なら、季節の野菜を蠣油なんかで出してくれるのになーと思いました
はじめに肉だの海老だの、重いですよね…
まあ、日本の高級中華の場合の定石すけど
この調理の技はすごいですね・・・
すばらしい貝ですし…
でもね・・・この貝が立派すぎて、量が多くて…食べていて飽きたので、ちょっと残しました
珍味というものは、たくさん食べるよりもちょっと食べた方が楽しいものです
この時に、お酒は、白酒を黒ウーロン茶で割ったカクテルでいただていました…お酒はあってると思うのですが…
率直なところ、中華風日本料理かな・・・という感じでした
ちょっと、不安を感じ始めた一品です…(^^;
干物三種…アワビ、フカヒレ、ナマコ…
中華では、もう、有名な三種です…
でも、一緒になると…こうした出され方は初めてなのですが、おいしいものが三種混ざるとこんな味…という感じでした
味がくどいんです…私は、すへて一切れだけ食べて残してしまいました
どれも、好きな食材なんですけど
このころから、メニューは客をなんだと思っているのか、気になり始めました
おいしいものを出しつくすよというよりも、珍味を羅列したら喜ぶんだろうと、馬鹿にされている気がしてきたのです
揚げ物…油は、よくわからないけど綿実油かな・・・
てんぷらは好きだけど、量が多すぎだし、ころもがちょっとしけってしまって…
食材は最高なんですけど…
ちょっと食べて、ほとんど残しました
日本料理的なものとのマリアージュを狙ったのでしょうけど、コースに入れる一品ですかね・・・バランスが…(^^;
お肉…味付けがくどくて…もういいやっいう感じで、これも一口だけ頂きました
揚げ物に続いてこれじゃ、おいしくないでしょ…(^^;
坦々麺…
うーん、九州ラーメンの麺をゴマスープに入れた感じで…
面の食感がもう嫌で、一口食べて「いらないや」と食べるのをやめてしまいました
見ていたら、すぐにスープをすってしまい、ごまだれのどろどろ麺になっていました…(^^;
写真を見て、「あ、はじめは坦々麺の雰囲気があったんだ」と感心したほどです。
どろどろ麺になっちゃ、余計食べられないですね・・・(^^;
あ、ねぎは全部食べたような気がします…(^^;
写真の後ろには、私が残したお肉が見えます
日本人は、麺の食感について、中国のものよりも強いものを好むのですが、その結果、こうしたラーメン的なものになっちゃうんでしょうか
香港の街角では、出前一丁の麺においしいスープを加えて作ったりしています…その方が、おいしいかも…
きっと、スープに合う麺が見つからなかったんでしょうね・・・でも、この麺はねー…九州ラーメンをもっと研究すべきですね
九州ラーメンのスープは、このように麺にあっという間に吸われることはありません…だから替え玉だってできるわけで…(^^;
デザート
見たとたんに思ったのは、「崖の上のポニョ」だな…でした
フルーツはともかく、ポニョはたいしておいしくないので…これも珍味なのかも知れませんけど…残しました
中華料理のデザートは、まあ、難しいですね・・・

高いお金出して、ちっとも食べないで終っちゃいました。

実は、私の味覚って、料金に応じてモードが変わります…高くなると、自動的に厳しくなるんです。
このときの一人前の料金は、オテル・ド・ミクニのコース料理の倍の値段です…で、その価値を全く見出さなかったのでした…食材は、それに相応しいのですが…

よく、いい食材を時間をかけて調理すれば、おいしいのは当たり前…なんていう話題がありますが、それはあり得ません。素材を刻んで食べる日本料理…くらいに思っている人が、勝手にそう思ったのでしょう…。いい食材は、それに見合う調理技術とセンスが求められます…。コース料理となると、さらに全体のバランスとか演出も必要です。珍味を並べたらいいというものはありません…とはいえ、満漢全席みたいに、そんな料理があるのが中華かもしれませんけど…。

実は、昔、北京で食べ歩いた時も、一番まずかったのが北京飯店の新館のレストランでした…そのころは日本人差別が理由かと思ったのですが…で、記憶に残ったのは、北京動物園の食堂のでプラスチックに盛られたかけごはん…もちろん、腰の上までスリットの入っているチャイナドレスのかっこいいあ姉さんがサービスしてくれる個室のテーブルで味わった各種料理も素晴らしかったですけど…実は、毎日のようにそんな所に行ったのですけど…。20年前は、共産党幹部とソビエト人たちしか使っていない場所でしだが、わいろをしっかり払えば、日本人もOKだったのでした…。

そうした過ぎし日のおいしい中華の思い出をちょっと思い出して、「やっぱり。おいしい中華は会えないなー」と思ったのでした。

この日に戴いたものは、まあ、よく研究されている料理だとは思いますけど、中華を毎日食べている人が喜ぶ、マニアックな中華料理だったと思います。よくあるんですよね、こうした感じになっちゃうものが…。専門家が世界から浮いちゃうという典型的なパターンです。音楽の世界で説明すると、クラシックの専門家が好む曲を聴くと、一般大衆はチンプンカンプンでおもしろくもなんともないというやつです。

でも、中華料理って、そしたもんなんですかね・・・。

この日は、あんまりがっかりしたので、そのままタクシーで帰宅していまいました…ま、酔っ払っちゃたせいもありますが…(^^;


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