デジカメ日記

再調整、そして交換・・・調査は続く

二代目は再調整されて・・・使えなくなりました・・・(^^;

撮影した写真について、emailで送るので、担当者からemailをくださいと話していましたが、京セラからはなしのつぶてでした。
やがて、京セラの工場から帰ってきた二代目は、以下のようなコメントが付けられていました。

「異常は認められないが、露出が仕様内ではあるがアンダー気味であったため、調整した。ストロボ撮影時に青くなるのは、光量を下げて使用するストロボの色温度がそうなる傾向があるからで、光量を下げないで使用して欲しい」

私は、コンタックス・サロンで受け取るときに、驚いてしまいました。

「すいません、調査でお願いしていたのに、調整してしまうって、どういうことでしょうか」
「もうしわけありません。工場の判断だったのだと思います」
「これって、私が撮影時に黒潰れになりやすいと話したから、なんにも考えないで露出レベルを上げただけじゃないんですか」
「はあ・・・」
「だいたい、約束した期間の倍の時間がかかったのは、なぜなんですか?それも私が問い合わせの電話をするまで、なしのつぶて・・・社会常識というものが無いんですか」
「それは私どものミスです。けっして製品ではありませんので・・・時間がかかったのは品質保証課ですべてをチェックしたからでして・・・」
「品質保証といったって、買った際からそうした判子が押された紙が入っていますよね・・・まあ、そこまで仰るなら、使ってみますけど。しかし、ストロボの件も、納得いかないですね。私が光量を落とすようになったのは、青くなりやすいからです。たくさん、青く撮影された写真があります。一応、このまま使ってみますけど、ダメだったらちゃんと対応してくれますね」
「はい」

で、家に帰り、使ってみました・・・ビックリしました。夜が昼のように明るく撮れるのです・・・(^^;
私は、夜の撮影が多いので、困ってしまいます。-2EVにしても明るく感じました。
電話で連絡しました。

「すいません、これ、明るく撮れ過ぎて、使いようが無いです。」
「え・・・」
「1台目で4000枚以上撮っているので、間違いないと思います。どうしましょうか、工場で調査/調整してこれでは、どうしようもないですよね」
「すいません・・・検討させてください」

連絡待ちとなりました。

「もう、捨てちゃおうかな、これ・・・」

と思っていたときに、京セラの原宿事業所から、電話がありました。コンタックスサロンで、これはやばいと、連絡が行ったのだそうです。

「実は、コンタックス・サロンから連絡がありまして、状況をお伺いしたのですが・・・」

で、いろいろと説明しました。
私としては、ちゃんと直るものであれば、お付き合いしますが、そうでないならば、ほっからかしたいと思うようになっていました。

「必ず対応しますので、資料をいただけないでしょうか」
「そうですね、解決するためには資料が必要ですよね。SDカードの件は、再現すると思うので、再現させてから、その状態でカメラをお持ちしましょう。写真については、いろいろと撮ったものがありますので、お持ちできますし・・・」

私は、技術屋なので、逃げずに何とかするという話題が出ると、私もちゃんと対応しようと思います・・・ちょっと心配でしたけど・・・(^^;

SDカードにデータセーブ不能に・・・

SDカードにデータが異常に残るというトラブルは、何回も発生していたので、あまり再現性について心配していませんでした。
で、2時間ほどかけて、カード一杯になるまで外で撮影して、pcにデータを取り込みました。
しかし、今回は、問題なくPCにデータを出来たのでした・・・困るなー、かえって・・・と思いました。
そこで、もっと撮影しないとと思い、なにが写っていてもいいやと、自宅で三脚を使用して、窓と外を撮影しました。連続的に撮影していきました。で、途中から、ちょっと動作がおかしくなってきました。SDカードへのデータセーブが、時々、時間がかかるようになったのです。はじめは、内部バッファ(カメラ内のメモリのことです。撮影後は、カメラ内のメモリに保存され、SDカードにデータが移されることで、撮影の処理が成立します)の枯渇かなーと思いましたが、100枚くらい撮影してから、SDカードにデータを移せなくなってしまったようです。シャッターを切っても、撮影できなくなりました。

「あ、こりゃもうダメだ・・・もう、京セラに持っていこう」

電話して、状況を説明して、京セラの原宿事業所にもっていくことにしました。

今度はちゃんとした対応でした・・・よかった

私はもともとカメラ好きではありませんし、ブランドに対しては免疫があるため、CONTAXと聴いても、なんとも思いません。そんな背景があって、メーカーの対応は、対応そのものとして見てしまいます。
素直なところ、前回のCONTAXサロンと工場の対応は、常識外というのが率直な印象でした。
ちゃんとしているメーカーであれば、工場が対応すると、その内容が誠実でしっかりしていたりすることも多く、こちらが恐縮してしまう場合が少なくないのですが、京セラの長野工場にたいしては、ぜんぜん逆の印象でした。
なにしろ、写真を送るからとemailアドレスを伝えておいても、なんの連絡も無いくらいです。調べる気が無いのか、ユーザーと接点を持つことに恐怖を覚える精神状態の人たちなのか、いずれにしても、こいつら、大丈夫なのかいな・・・と思っていました。
しかし、京セラの原宿事業所の窓口の反応は、立派なものでした。
私が訪れたのは、もう時間外でしたが、ふたりの担当者が出てきて、いろいろと話を聞いてくれました。
私が伝えたトラブルは、以下のような内容です。

「状況は、よくわかりました。確かに、このカメラは詳しい調査が必要ですね。当社の対応にも問題があったと思います。」
「本当に対応してくれるなら、お手伝いするために、資料を作りお渡しできます」
「ありがとうございます、是非お願いします。あと、申し訳ないのですが、代品というか、この品物の代わりを、検査の上にお渡ししますので、それをご利用いただけませんか」
「いいですよ・・・ただ、御社の品質検査は、何回も話題になりますが、毎回そうした品物がトラぶっているので、私としては、ふーん、と思っちゃうんですけど」
「まあ、そう仰らずに・・・カメラですが、申し訳ありませんが、SDカード込みで預かりたいのですが・・・」
「交換ということですと、所有権はそちらに移るわけですよね。では、SDカードも代品をご用意いただけますか?」
「すいません、お恥ずかしいお話ですが、大容量のSDカードが事業所内に無いので、買い取らせていただけますか」
「はい、構いません」
「時間はかかると思いますが、必ず対応させていただきます」
「それなら資料をお出しします、明日になりますけど・・・」

こんな資料を出しました

実際に出した資料は詳細で、量も多いので、ここではかいつまんでご説明しちゃいます。

露出オーバーに調整されている説明

CONTAX Tvs Digital二代目
ヒストグラムを分析すると、異常なピーク値が存在していることがわかります。このピークは、CCDの飽和もしくは処理結果の飽和として理解することが適切であると思われます。一般的に、ストロボ撮影を行う場合は、露光調整の関係でピーク値の集中が発生しにくく、この状況の背景は、露出調整が高すぎると判断することが適切でしょう。

比較のための、同じタイミングでKonica KD510でも撮影しています。

Konica KD510Z
異常なピーク値が存在していないことがわかります。一般的な特性です。

どちらの写真も、すべてカメラに任せた、オート撮影です。
皆さんにも、一目して、違いがお分かりいただけると思います。
余談ですが、きれいに見える写真は、ヒストグラムもバランスがいいものです。

Canon IXY200(第三世代)

IXY200は200万画素ですが、バランスが良いですね。
実は、500万画素CCDって、そんなに特性がよくありません。ですから、画素数と、見た目には、あまり関係が無い点があります。

青く写りやすいストロボ撮影

CONTAX Tvs Digital二代目
続けて2枚撮影して、この通り・・・どちらもすべてオートです

私が撮影する場所は、暗くて、ハロゲンランプの場所が多いんですよね。そこに、原因がある気がしています。
最近、わかったのですが、ホワイト・バランスをマニュアルで白熱灯にして、ストロボ撮影をすると、ほぼすべてが左の写真のように青く撮れます。
カメラの常識として、ストロボ撮影時は、周辺の光量が不足しているわけなので、ホワイトバランスはストロボに従うのが基本なのですけど、このカメラ違うんですかねー。ストロボのオン/オフは専用ボタンがあるれど、ホワイトバランスはメニューから操作します・・・もしも、マニュアル時に自動切換えしないとしてら、利用者のことを考えていない設計としか、言いようがないですね。

余談ですが・・・

今回のように、カメラが撮影した結果を分析することは、あまりしなかったのですが、CONTAX Tvs Digitalは、どの写真にも、ヒストグラム上、異常なピーク値か見られました。これは、一代目、二代目に共通していました。このピーク値は、0EV時に高くなっていました。実は、私はいつも-1EVくらいで利用することが多かったのですが、それは撮影した写真の見た目に違和感を覚えたからでした。その背景が、このピーク値の集中だったのだと、初めてわかりました。
このピーク値がある理由は、ソフトウェアによる色域の伸張にあるのか、CCDやレンズの特性にあるのかは、私にはわかりません。

代品、届く

CONTAXというか、京セラの品質保証課でチェックされたTvs Digitalが届きました。
シリアル番号はかなり進んでいます。
気のせいかもしれませんが、ちょっと動作が違います。
撮影後に、電源をすぐ切る習慣が私にはあるのですが、SDカードにデータをセーブする速度が遅くなっている気がします。ひょっとするとそうした調整が行われている可能性はあります。
SDカードは、シリアル伝送によりデータを入出力する方式で、この転送速度はファームで決まります。
私が使用していたSDカードは高速転送モードのものなのですが、ひょっとするとそこに原因があると思ったのでしょうか・・・。
でも、私もこの点については、客観的ではありません。
なぜなら、Konica KD510Zが、起動/停止についてとても早く、CONTAX Tvs Digitalの感覚について、勘違いしているかもしれないからです。
この新しい機械も、相変わらず青い写真が撮れます。
また、だれかが、初めてこの機械をもつと、満足な撮影も出来ません。
とても、慣れを必要とするようですね。
京セラの原宿事業所の人とのお話は、こんな感じでした。

「テスト使用をしていただいているみたいですいません。時間はかかると思いますが、必ず問題は解決します」
「時間がかかっても、大丈夫。最近はKD510を良く使用するので・・・あ、Tvsも使ってないわけではないですよ・・・(^^;」
「・・・・(^^;」

という感じです。
早く、問題を解決して欲しいものです・・・(^^;
私の率直な感触ですが、ソフトの作りが悪すぎますよね。
内部での、多重処理が出来ていないため、とても反応の鈍い機械になっている気がします。
できればこれも、問題解決の際に、一緒に解決して欲しいですね。
今は、もう21世紀・・・シングルタスクで動作するソフトを組み込んだ機器を売るのは、恥ずかしい時代ですから・・・

後日談

10/18の夜に、オテル・ド・ミクニでオーディオメーカーの部長さんと会食していました。
バーで、京セラとちゃんと話したほうが良いよとアドバイスしてくれた戸田さんとお話をしていたら、こんな感じでした。

「おかげさまで、ちゃんと話をしているんですけど、時間かかりそうですねー」
「いいんじゃないですか。私も昔はずいぶんやりあいましたよ。デジタルだと、彼らもまた一からでしょうねー」

メーカーはユーザーとの対話で育つもの・・・ということでしょうねー・・・(^^)v
このお店は、日本でちょっと名の知れた人は、皆さん食事に訪れるお店です。カメラメーカーの社長さんもよく利用します。

「御手洗さんが来たときにも、CONTAXユーザーですって、言うんですか?」
「ちゃんと、お店用にキャノンのカメラが用意してあります・・・(^^)」

ユーザーさんの鏡ですね・・・(^^)v



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