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タイヤがバースト! またバースト@



秋葉原で前輪がパンク!

1999/7月初旬の日曜日、秋葉原に大崎の自宅からお買い物に行きました。午前中でした。
行きに走っていて、ちょっと走りが気になりました。タイヤに地面がまとわりつく感覚があったのです。はじめての感覚に?を感じていました。
石丸電気でCDを見ようと、歩道の邪魔にならない場所へ停め30分ほど中を見て外に出たら・・・前輪がパンクしていたのです。
「あ・・・」
パンクは初めてでした。
「本の原稿書きがあるのになあ」
「よし、やっている自転車屋さんをおまわりさんに教えてもらって、直そう」
「でもなあ、お店の場所がわからないから、別な場所に停めてからお店を教えてもらって、まっすぐお店に自転車を持っていこう」
と、ここまでは良かったのですが・・・放浪の旅が始まりました。
まず、万世橋警察署に行きました。1Fが交通課でしたが、いろいろな用件の人たちが入ってきています。
「ですからぁ、どぉこにいオームのお店があるのか教えてくださいよぉ!
こわいじぁあないですかぁ!!」
変な奴が叫んでいます。
よく見ると、体に合わないスーツを着ています。私は普段仕事柄でスーツを着るので、似合わないスーツというのはピンときてしまいます。スーツを着慣れていない人が、スーツのサイズが合わないと着ているというのに、直感的に違和感を感じました。
「テレビでぇいろいろとオームのお店のことやってるでしょぉ
行きたくないからぁ、教えてほしいんですぅ」
この人、日本語もへんだなあ、薬でもやっているかなぁ、というよりもオームの人がどのお店をマークしているのか聴き出したくてきているのかなぁ?
「変に安い機械は気をつければいいんじゃない?」
警官も、なんかちょっとだけ苦笑いしながら応対しています。どうも私と同じ事を感じているみたい・・・。
へんてこな押し問答を続けること5分、私は黙って聞いていました。
おまわりさんて大変だなぁ・・・
私の実感でした。
私の番が来ました。
「すいません、自転車パンクしちゃったものですから、自転車屋さんを教えてほしいんですが・・・」
「ありゃ、今日は日曜だからほとんど休みなんですよね・・・ちょっとまっててね」奥に行き、いろいろな人に相談してくれています。で、各派出所に電話を始めました。
内心私は「うわあ、なんて親切というか、手間をかけてくれるんだろう」と思いました。で教えてもらったのが以下のようなことでした。
「今日はね、ほとんどお休みなんですよ。でも御徒町側の三和銀行の方にあるお店がやってるかもしれないんですけど、交番のほうが出ているみたいで、やってるかどうかの確認に行かせられないんですよ」
「あ、確認は自分でします。ありがとうございました」
いやあ、道を聞いただけでおまわりさんがお店の営業の確認に行くなんて、想像もしませんでした。税金は払うだけ価値があるみたい、と実感しました。日本は平和だなあとも・・・。
で、自転車は置いたままにそちらの方に行ってみたところ、お店の場所が良くわかりません。でも交番が見つかりました。
「すいません、万世橋署で教えてもらったのですが、自転車屋さんてどこでしょうか?」
「この裏なんですけどお休みじゃないかなあ」
「ちょっと行ってみます」
行ってみると、お休みです。で、だめ元で交番に戻ってみました。
「お休みでした」
「やっぱり。この辺は土日は休みになっちゃうんですよ」
そこに機動隊みたいな人が入ってきました。
「この人、自転車がパンクして困っているんですよ、どこか自転車さんやってないかなあ」と交番の人が聴いてくれました。
「は〜、今日はやってる店はないなあ」
「じゃあ、置いといて明日修理した方ががいいですかねえ」
「置いておくととられることがあるからねえ」
「でも、しょうがないですもんねえ」
機動隊みたいな人が言います。「そんなこと警察が許可できるわけ無いでしょう」
「別に許可なんか求めてませんけど・・?」
ありゃ、おまわりさんてこうした発想があるんだぁ。
先ほどの変な奴の記憶が巡りました。
「パンクなら自分でも修理できますよ。もしもやったこと無いなら手伝いますから。氏スーパーなんかで修理キット1000円くらいで売ってますよ。私は自分で修理しますから。水とかは交番にあるのでそうしなさいよ」
「この辺だとどこで修理キット売ってますかねぇ?」
「御徒町の多慶屋(たけや)なら売ってるんじゃないかなあ」
「多慶屋ですか、遠いなあ、じゃちょっと行ってみます。修理することになったらよろしくお願いしますね」
「ああどうぞ」
いいおまわりさんだなあと思いながらも、遠征になってきました。
でも、おまわりさんの話しを聴いているうちに、どうも地域全体がわかっていないのだなあということに気付きました。しようがないですよね。
そう思いながら御徒町に歩いていく途中に、また交番がありました。
「!!交番てすごい密度であるんだ!!」
昔読んだ本で、アメリカ人が日本の警察制度を分析しているものがありましたが、その中で特筆していたのが日本の交番制度でした。今ではアジアの一部で日本を見習って交番制度がある国がありますが、ちょっと前まで日本特有の制度でした。アメリカやヨーロッパでは交番がありません。ドイツなどでは複数のポリツァイ(警察のことですよ)の車がところどころに止まっていて、街中を警官(武装している場合もあり、日本人の目から見ると軍人みたいですけど)が睨んでいたりしました。交番制度により少ない警官で治安維持が出来るというメリットがあります。昔、左がかっている人たちは交番制度のことを「官憲による住民支配のメカニズム」といって憎んでいましたが、低コストに出来ていることを知らなかったのでしょうね。それに加えて、ヨーロッパやアメリカの警官の犯罪への対応の仕方の激しさを思うと、「あんたたち、あまえんじゃないよ」と思うべきだったなあ、なんて今は当時を思い出してしまいます。
で、交番に入り聞いてみました。すると、あったのです、営業している自転車屋さんが御徒町に・・・。
こうして歩いてさまようこと90分、やっと自転車さんを見つけました。
そして、30分かけて秋葉原に戻り、40分かけて自転車さんにパンクしている愛車を運びました。
「すいません、パンクの修理お願いしたいんですが」
「ん、いいですよ」
で、前輪のチューブを外したところ、割けていたのです!
私はだれかのいたずらでパンクしたのかと思っていましたが、これは違います。
「お客さん、こりゃパンクじゃないですよ。ほら、チューブが割けてるでしょ」
「すごいですねぇ。なんでこうなるんですか?」
「空気が抜けたりしていて、チューブがタイヤに挟まったりしたところに空気が入ったりすると、くびれてそこが風船みたいに膨らんで破裂するんですよ。タイヤって上から被っているだけだから。だから空気はいつも入れないとねえ」
こうしたやっと直して家に帰りました。
これで一件落着と信じたのですが・・・始まりだったのです・・・。

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