私の友人が、かるばどすほふを見ていて、買っちゃったのが、LEICA D-LUX2です。
で、ちょっと見てみてよということで、1ヶ月ほど貸してもらいました。
私は、Panasonic LUMIX LX1と同じ製品なので、あまり期待していなかったのですが、使ってみたら、これはちゃんとしたLEICAの製品だなー…と感じました。
実際のところ、結構売れているみたいで、倒産危機の続くドイツLEICAは、この製品にかなり助けられたみたいですねー
LEICA TELEVID 77
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また、LEICAは、周辺デバイス群が独自に提供されており、組み合わせると面白い使い方が出来ます。例えば、LEICAのスポーツスコープであるLEICA TELEVIDシリーズ用のアダプターで組み合わせると、35mmカメラで2000mmの望遠レンズとして使用でき、野鳥の撮影なんかにはとても良さそうです。
同じアダプターで、Panasonic LUMIX LX1が使用できるかは、ちょっとわかりません…Panasonic LUMIX LX1は、ボディの外形寸法がちょっと違いますので…
そんなこんなで、なんか、この製品はLEICAらしいなーと思うのでした。
アメリカのサイトでも話題になっていましたが、Panasonic LUMIX LX1とLEICA D-LUX2がどこまで同じ製品なのか…という点があります。アメリカのサイトで話題なっていたのは、画像処理のアルゴリズムの違いでしたけど・・・
率直なところですが、基本的にはほとんど同じであると思います・・・ファームウェアの違いは若干あるかと思いますが、画像処理のアルゴリズムなどは、変わりようがないのではないかと思います…日本で開発したカメラは、自由にプログラムできる画像処理エンジンを使用しているはずは無いからです…半導体が高価になるので…。
レンズの収差等ですが、偶然か、借りた機械はPanasonic LUMIX LX1よりは良好みたいで、2ピクセル弱の色収差がありました。Panasonic LUMIX LX1は3ピクセル強でしたので、だいぶ違います。
小さいイメージセンサの限界
使用していて、気をつける必要があるなーと思う点は、CCDそのものの特性です。
使用されているPanasonic製840万画素の1:1.65” CCDセンサーは、やはり小さすぎる感じがあり、特性的に難しいものを感じます…小型デジカメとしては、こういうものなのですけど…
私は、イメージセンサは大きいほうがいい…と思うことはないのですが、物理的に特性の限界があり、今のカメラはそうした問題に直面しています。このカメラは、解像度を落としても、イメージセンサの特性を保持すべきであったろうと思います。
また、すこし欠損がピクセルにあるようですが、目立つ場合とそうでない場合があります。
以下に、比較のためのサンプルを示します。
比較対象機には、同じLIECAの製品である、LEICA Digital-Module-R + LEICA R9を使いました。実は、撮影時間がかなり違います…ただ、色味の違いはそれだけが原因ではありません…両方のrawデータ現像は、ホワイトバランスの基準点を意図的に画面内の情報から得られるようにしたからです。でも、色を合わせる事は出来ませんでした。
画像の比較
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LEICA D-LUX 2
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この絵だけで見ると、色味の違い…と思われるかもしれません…両方とも解像度が高い(D-LUX 2/840万画素 Digital-Module-R/1000万画素)ので、圧縮した絵ではピンと来ないかもしれませんね。
拡大してみると、違いは一目瞭然となります。
画像の比較
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LEICA D-LUX 2
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この2枚の絵は、オリジナルの絵の中央よりもやや右側に見える、物干し台のものです。
4倍に拡大しています。この拡大は、PhotoShopで行っているので、ちょっとスムージング処理が入っているため、絵のフォーカスが甘い感じになっています。
解像度の比率は4:5に過ぎないのですが、全く違う絵に見えることがわかると思います。
また、この現像は、使用したRawShooter1.02の機能を生かして、必要なノイズ低減処理をすべて行っています。
それらの処理をすべてなしにすると、以下のような写真となります。
かなりノイズが多いことがわかります。
この傾向は、Panasonic LUMIX LX1と同じです。
もっとも、デジタルカメラは、rawデータでデータを見ていると、イメージセンサの性能をそのまま見ることになります。ですから、Jpegで撮影したデータの方が、ノイズは低減しているでしょう。また、このような状態に、rawデータ現像ソフトが、有効な処理をしているのも、お分かり戴けると思います。
このように、日中でもCCDのデータの安定度が無いので、暗いところでは余計に気をつける必要があります。ですから、ISO感度を上げたりせずに、そのままフラッシュ撮影した方が、良い場合もあります。
同様に、なんの補正もしないLEICA Digital-Module-R + LEICA R9のサンプルを以下に示します。
このような絵の違いは、イメージセンサそのものの特性の違いです。
セルサイズで、LEICA Digital-Module-R + LEICA R9は4倍近いサイズであり、さらにフォトダイオードのサイズでは12倍近いサイズの違いがあります。
そうした違いが、この絵の写り方の本質的な違いの原因だと思います。
LEICAの雑誌である、leica fotografie internationalの最新号で、受光部のサイズの違いを特集していました。その一部を引用します。
35mm format
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Digital-Module-R
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Four Thirds
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D-LUX2
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フォーマットファクター
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1
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1.37
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2
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5.4
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焦点距離(35mm基準)
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50mm
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35mm(50mm相当)
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25mm(50mm相当)
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9.2mm(50mm相当)
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同一口径でのF値
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2
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1.4
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1
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0.4
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この違いが、イメージセンサーやレンズそのものに対する厳しい仕様を示しています。
このカメラの場合に合うrawデータ現像ですが、LEICAが標準として提供しているAdobeもいいのですが、私はRawShooterの方が気に入っています。
rawデータ撮影ですが、16:9という撮影サイズにこのカメラは固定されます。
03/20撮影
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03/01撮影
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03/11撮影
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2006
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