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趣味の道は、マス・プロダクションと相性が悪いね〜
パイオニアの失敗

2008/03/06

 パイオニアは、結構気に入っているメーカーでした

私のひとつの趣味は、オーディオとビジュアルです。若いころは、自分で設計したアンプなんかを使っていましたが、本業をコンピュータに定めてからは、オーディオもビジュアルも利用者に徹していています。

オーディオも、ビジュアルも、ある一定の水準を超えた製品になると、設置しただけでは性能を発揮できません。利用するのにも、ノウハウがたくさんあり、それで本を一冊買いちゃたくらいです。いつもはコンピュータの本を書く私が、趣味の本を書いちゃったわけです。この本、売れに売れて、2万部を超えちゃいました…オーディオ本としては異例だそうです・・・(^^)

ESP Consert Grand
私の愛用しているスピーカーですが、
世界に30セットしかありません。
Pioneer LD-X1
1989年の製品です…まだちゃんと動きます

そんな私が使用するシステムは、ちっとも知られていないメーカーの製品がたくさんあります。TacT、ESP、Linn、KRELL、KIMBER kable…よほどこうしたメーカーに詳しくないと、そりゃ、なんじゃらほいという感じです。

でも、ビジュアル系になると、途端に日本のメーカーが登場します。

私のシステムは、結構長く使う機械が多いので、古い機種も結構愛用していたりします。

■私のオーディオシステム 2006年版■

そんな中で、比較的よく選択する日本のメーカーがあります。

パイオニアです。

昔、レーザーディスクの時代からよく買いました。今でも、LD-X1というレーザーディスクを持っていますし・・・だいぶ処分しましたけど、一時期はレーザーディスクを800枚持っていました・・・レーザーディスク株式会社の人から驚かれたくらいです。また、ブラウン管時代にも、パイオニアのモニターテレビを使用していましたし、第三世代プラズマが出た際は、もう、買っちゃいました。

パイオニアって、結構気骨のあるメーカーです。
なにしろ、レーザーディスクを開発したころは、全業界がビクター/松下電器の開発したVHDを支持している中、孤軍奮闘して、最後にはVHDは滅びてしまったのでした。今、パイオニアが好調なカーナビも、独自に開発して今の地位を築きました。独自技術で、道を切り開く文化のある会社です。

プラズマ・ディスプレイも、商品化に成功して、利益を出せるようになった初めの会社でした。

ただ、ブラウン管テレビの時代が終焉し、液晶やプラズマの時代になると、世界の名だたるメーカーがこの世界に参入してきました。豊富な研究資金と人材を大量に投入するのですから、大変な戦いとなります。

で、数年前からパイオニアはとても劣勢でした…価格の低下に、パイオニアの実力では、耐えられなかったのでした。

ただ、技術開発というのは不思議なところがあり、豊富な資金と人材があっても、最高のものが作れるとは限らないところがあります。パイオニアは、プラズマの世界では、独自の地位にあり、その品位においては一目おかれる存在でした。

そんなパイオニアが起死回生をかけて、コントラスト比20000:1という新技術で投入した製品が、「kuro」というシリーズです。ただ、値段は店頭価格で他社の倍近いのでした…(^^;

Pioneer KURO

プラズマと激しく市場を競り合っていた液晶では実現できない・・・はずのコントラスト比だったのですが、シャープはコントラスト比30000:1という製品を登場させて、ちょっと立場が…(^^;

プラズマでも、パナソニックの2008/04から発売の新型は、コントライト比30000:1だそうです。
こうした技術の進歩って、1年もてばいい方なんですよね…(^^)

実のところ、コントライト比だけで絵の綺麗さを説明することはできないのですが、宣伝はシンプルをもって良しとするわけで、くだらない話題で議論しているようなものなのですが・・・。

余談ですが、日本のヨドバシカメラなんかですと60万を超えるkuro pdp-5010は。アメリカでは4000USDを切りますので、ちょっと価格戦略にも問題が…(^^;…同じ価格で高性能というなら、いうこと無かったのですけど…(^^;

ちなみに、アメリカでは4月から新型が出るのでパナソニックのプラズマは叩き売り状態で、50インチが1700USDを切ります…今の円相場ですと、18〜19万ということですね…(^^;

 店頭では、あんまり欲しいと思えなかったのでした…

私の使用していたプラズマ・ディスプレイは、第三世代…kuroは第八世代に相当するので、その間の技術進歩は推して知るべきです。

とはいえ、私の使用していた古いプラズマ・ディスプレイは、別に絵が映らなくなっているわけではなく、それなりには綺麗な感じで、店頭の最新型のデモと見比べても、そんな酷くもないよな…という感じでした…古くなった50インチのプラズマ・ディスプレイは頑張っていたのです。

ただ、いい加減買い替え時期だよな…という気持ちもあり、そんな気持ちで店頭で見ては、う〜ん、やっぱりいいかな・・・と思っていました。

私の感覚からすると、最新の液晶の各機種も、プラズマの各機種も、なんか今一、所有したいという感じを与えてくれないのでした…店頭で見ていると…。ここのところ、カメラに凝っているので、絵に対して余計敏感になってしまい、色が違うなーとか、絵が違うなーという感覚ばかり感じていました。それどころか、店頭デモを見ていて、「酷い色だなー」と思うことも少なくありませんでした。

昔は、37インチのクリアビジョンテレビを使用していて、それから50インチのプラズマ・ディスプレイに変えてから、画質は落ちたなーという感じが続いていました。そんな感覚から、最新機種になっても、なんか、店頭では、抜けられなかったのでした。

で、パイオニアのプラズマの売れ行きがまずいという話題を聞いても、「高いからね〜」と思うばかりでした。

ただ、だからと言って、私が使用していたブラズマディスプレイに満足していたわけではありません。

その典型的な例で、私は家のシステムで、コンサートのDVDを全く見なかったと、いう話題があります。
他のコンテンツもお読みの方でしら、私が浜崎あゆみのファンであることをご理解されていると思います。
そんな私ですから、浜崎あゆみがらみで持っていないCDやDVDがあるはずもなく、すべて持っているのですが・・・家でコンサートライブのDVDを全く見ないのでした。

私のオーディオ/ビジュアルシステムの水準は、自分で書くのもなんですが、結構な水準です。
特に、オーディオについてはなかなかな水準だと思います。
ただそこが、かえって私には問題でした。

使用していたプラズマ・ディスプレイの映像が、音の水準に追いつけなかったのでした。
でも、映画とかアニメであれば、気になりませんでした。
しかし、自分で生を見ているコンサート映像を見ると…音はともかく絵が…その落差に、我慢できないのでした…(^^;

で、コンサートDVDは、思い出を汚すから、見ないことになって行きました・・・(^^;

プラズマディスプレイは、映画とアニメ、それからプロモーションビデオに特化していきました。

 え、無くなるなら…買っちゃおうかな・・・

で、転機があったのは、2008/3/4です。
以下は、私の飲んでいる記録の、徒然酒からの転載です。

朝、プログラムを作っていたら…6AMくらいなんですけど…かるばどすは早起きなんです…パイオニアがプラズマパネルの製造を止めて、パナソニックに製造を委託するという報道がNHKでありました。

で、あれと思い、ヨドバシカメラやビックカメラのサイトを見たら、もうパイオニアのプラズマは載っていません…(^^;
この二社は、製造打ち切りの製品を売らないんで有名です…(^^;

実は、私のところのプラズマ、きれいに映っていたのですが、パイオニアのkuroというシリーズが出てから、買い換えようかなーと思っていたのでした。でも、他のメーカーとくべると高いし、店頭で見ても、そう圧倒的にきれいなわけではないし…ということで、躊躇していました。

でも、なくなっちまうなら、買ったほうがいいなと思い、会議の合間の時間に、ヨドバシカメラの本店に行ってみたのでした。で、パイオニアの説明員の人と話していました。

「何で値引きが悪いの?」
「高級ということでして」
「定価からして高いんだから、値引き率くらい一緒でいいじゃない」

なんて話していて、私のいい値までまけてくれたら今買うよ…という展開になり、買っちまったのでした…(^^;

で、仕事に戻り夜になってから、「あ、アンテナケーブルとhdmiケーブルがいるな〜」と思い、閉店間際のヨドバシカメラに行き、ケーブルを買いました。で、夜も遅いので、仕事は起きてからだと、ちょっと飲むことにしました・・・飲んでばっかりジャン…(^^)v

パイオニアは、レーザーディスクがなくなった今でも、利用者がいるからと製造を続ける奇特なところがあります。ですから、プラズマパネルの製造をやめても、別に心配は感じませんでした。逆に、今のような製品が製造されることが、二度となくなるかも…と思ったのでした。

私が使用しているオーディオ製品なんかは、全世界の製造台数が数百台とか、数十台とか、とても少ないものが、少なくありません。そんな製品は、買うチャンスを逃すと、手に入れたくても、手に入らないものです。そうした感覚が身についているため、パイオニアがプラズマ・パネルの製造から撤退という話題を聞いた時に、反応が、「じゃ、買う理由になるな」だったのでした…(^^;

でも、店頭では高かったので、ヨドバシカメラで指値(さしね)をかけて買っちまったのでした…値切るのは、私の得意中の得意なのでした…(^^)v

 え・・・画像にビビってしまいました…あんまり綺麗なので…

購入した翌日 3/5 に、ヨドバシカメラから委託された業者が設置に来てくれました。

レーザー距離計
写真撮影に、オーディオ機器の設置に、いつも活躍

「あ、電源ケーブルは、今までのでいいですよ、hdmiケーブルはこれを使ってくださいね」
「うわ、このケーブルはなんですか」
「アメリカのケーブルなんですよ、オーディオクエストっていいます、良さそうでしょ」

「あの、ここに設置難しいかもしれません、高さが…」
「あ、計ってみましょうか」
「え、なんですか?」
「レーザー距離計っていいます・・・あれ、80cmでmm単位で一緒ですね…でも、下に置いてあるプラズマは毛布の上だから、5mm〜1cmくらいは余裕があると思いますよ」

で、ラックにはぴったりと収まりました。

で、地上波デジタルですが、画像を見たら、腰を抜かしてしまいました・・・きれい過ぎるくらいに綺麗なんです…。

率直なところ、こんなにきれいな画像は、見たことがありませんでした…。
この絵を見たら、もう、他の製品はどうでもいいやという感じです。だいたい、コントラスト比にんてある一戦を超えちゃえば、どうでもいいし・・・それよりも全体の画質が大切です。

で、以前にデモを見た時に、この水準の絵を見ていたら、すぐに買っていたと思いました…そう…店頭のデモでは、画質の素晴らしさは、ちっとも伝わらなかったのでした。

で、はっと思いました。

「そうか、店頭はちゃんとした設置ができていないんだ…」

オーディオ機器もビジュアル機器も、ある水準を超えると、設置するだけでは性能を発揮しきれません。
私の家は、ハイエンドオーディオ機器と一緒に設置しており、時間をかけてチューニングしてあり、電源などの品質も維持してありました。
そこに、入れ替えで設置したのですから、十分に配慮した状態で、そのまま新しいプラズマが稼働したのでした。ですから、いきなり綺麗に映像が出たのでした…

この映像の美しさには、参りました。
で、Blu RayのHi Visionを見ようと思いました。ただ、HDMIケーブルがちょっと短く新宿に買いに足しに行きました。ヨドバシカメラ本店の大型テレビ売り場を通って買ったのですが、もう自宅の絵に目が慣れていたので、店頭の製品を見て「なんじゃ、こりゃ」としか思いませんでした。まあ、大型ディスプレイがこれだけ並んでいるのですから、性能を発揮するのは無理というものでしょう。

で、仕事をしながら、アニメをかけたところ、「なんだ、この程度か」と感じました。ただ、所詮はアニメ…で、なんとなく、浜崎あゆみのライブDVDをかけてみました。

「あ…、この絵だよ…」

今までは全く違う、ライブでの感動そのままの絵を、DVDみたいな媒体ですら再生してくれました。
もう、びっくりしてしまいました。

これで、ライブ映像を見ないという、意識せずに身に付いた習慣は終わりを告げました。

しかし、なんですね…以前に使用していた第三世代プラズマが、そんなに店頭と遜色を感じなかったのは、ちゅんとした設置という、使い方であったとは…またひとつ学んでしまいました・・・。

 パイオニアの失敗の本質…

このプラズマ・ディスプレイ、届いて驚いた点がもう一つあります。
それは、シリアル番号です。
もう発売して結構経つのに、シリアル番号は3000番代でした…(^^;
まあ、本当に3000台とは思いませんが、こりゃ、ビジネスにはなってないだろうなー…というのが印象です。

実は、買う前にkakaku.comで値段を見てみると、ヨドバシカメラで60万円台のこの製品、40万円台でした。おそらく、バッタ流れ…仕入れたはいいけれど売れないため、お店が現金欲しさで損を出しても処分した製品なのでしょう。まあ、アメリカでは4000USDを切っているみたいですので、別に安すぎるとは思いませんが・・・。

店頭で値切る時に話していた話題は、こんな感じです。

「ねえ、なんで高いんですか」
「高級志向ですので」
「でも、定価だけでも高いでしょ、値引き率が悪いのはなんで??」
「えーと、それは…」
「ディスプレイの台よりも本体のほうが値引き率が悪いのは、割高感がありすぎでしょ…いくら製品が良くても、買いにくいなあ・・・高いから高級っていうのは、勘違いだと思いますよ」

で、四方山話をしながら、落とし所を見つけて、指値で値引きを頼んじゃいます・・・もちろん、値段が出れば商談は成立です。値引き交渉が終わったら、こんな話になりました。

「いやあ、お客様みたいに値段を出したら買っていただけるのは、ありがたいです。最近は、値段を出しても買われない方が多くて…」
「ああ、きっとお店を回って値引き交渉ばかりしているお客でしょ…それをしたら、足元を見られて、かえって値引いてもらえないのにね…」

こんな話をする私ですが、オーディオ製品なんかは、定価で買っちゃうことがあります。
それは、高級オーディオ機器です。

そうした機器は、店頭ではシングルシステム・デモンストレーション、最高の性能を発揮させて、デモを行います。また、自宅に貸出してくれることも当たり前です。もちろん、客が買う前提ですが、相当なコストとノウハウをかけて、製品の性能を伝えてくれます。その努力の対価として、客は定価で購入するわけです。実際のところ、そうした購入をすることで、製品の性能を最高に発揮できるよう、設置もしてもらえるのです。

パイオニアは、高性能な製品の開発に成功して、高級路線を目指したのでした…そう、高級オーディオのように…。

でも、重大なミスがそこにはありました・・・オーディオ製品は、特殊なパーツをたくさん使用するものではありません…でも、プラズマ・ディスプレイは、そうではありません。パイオニアは、世界で6社しかないプラズマパネルの製造メーカーでした。しかし、そうした立場は、十分な消費量が必要です。NECからプラズマ製造部門を引き取った際には、SONYへのOEM提供の話題もあったのですが、SONYの方針転換で、プラズマを見限りサムソンと合弁で液晶パネルメーカーを設立…話は立ち消えになり、パイオニア自社だけでは過大な製造能力を抱えてしまい、困った状態へとなりました。

率直なところ、性能を最優先にして、価格は目をつぶるという客は存在しますが、たくさんではありません。高級オーディオ機器が、製造量が数百台なんていう世界であるように、高級な世界は、限られた台数でビジネスを成立させます。言い換えると、大量に製造しないといけない製品は、高級で高価な製品の世界には存在することはできないのです。

パイオニアは、かつて高級オーディオ機器もやっていた時代がありました。

しかし、高級オーディオ機器のマーケットはパイオニアの企業規模を支える売り上げを出すことはできない分野であり、結局はそうした製品群は立ち消えとなりました。

プラズマ・ディスプレイは、低価格化する液晶ディスプレイの影響もあり、価格を下げる圧力が強くなっています。50インチのディスプレイが、お手ごろ価格になるのは、時間の問題でしょう。

だいたい、テレビ売り場というのは、高級な製品の販売に慣れておらず、ましてや、高性能な製品の能力を出すすべも知りません。そうした場所で、高級な製品をデモするというのは、困難もいいところです。つまり、高額な製品の価値を伝える方法では、売りようがないということですね…(^^;

kuroのような製品を完成させても、販売量を維持する努力ができないのでは如何ともしがたく、撤退は英断かも知れませんね。

でも、買う客は、買うんですよね…私みたいに…(^^;

趣味の世界と、マス・プロダクション…相性が悪いんですよね…
だって、個人の価値観が趣味で、方向はばらばら…でも、マス・プロダクションは同じものをたくさん求められないといけないわけで、そりゃ、合わないというものです。

パイオニアの失敗の本質…それは、売るにも高級志向に適した販売ルートはなく、マーケットにはデモ能力もなく、買う側だってわかる人だけ…そりゃ、無理筋というものだっただけかも知れません。

同じ無理でも、もうちょっと資金に余裕があって普通にしていれば、違った展開もあったかも…ね。


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