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旅の記録 (2000年2月20日)

ひさびさの香港への旅

香港への旅は、本当に久しぶりです。
以前に行ったのは1996年くらいでした。現地にあるドイツの会社の支社と打ち合わせが遭った際に行っただけです。
当時は、古い香港空港でした。
私はあまり香港にいい思い出がありませんでした。食べ物は確かにおいしかったのですが、高額なホテル、汚らしい町やビル(もちろんきれいな場所も部分的にありましたが)、胡散臭いヨーロッパ人たちといった、ちょっとネガティブな印象です。もちろん、私がお買い物とかに趣味があれば、だいぶ違う印象を得ていたのではないかと思うのですが・・・。
数年前にパラオでダイビングしているときに、香港の女性が同じダイビングクルーズ船に乗っていました。いろいろと話をしていたら、彼女が恥ずかしそうにこんな話をしていました。
「香港のホテルをどう思う?」
「高いよねえ」
「知ってる?、日本人だけ高い料金を設定していたのよ」
「ああ、知ってる、知ってる・・・(^^)v 中国本土も同じだから、やっぱ香港人も中国人だってことだよね・・・(^^)」
「・・・・」
無邪気に笑いながら話している私にあわせて、彼女もさびしそうに笑っていました。
今回の旅は、キャセイパシフィックでした。
午後便で、香港には夜10時くらいに到着します。
日本と香港の時差は1時間戻るだけ、とても時差がなくてすばらしいですね。
特に特徴的な話題もなく、箱崎でチェックインして、香港に向かいました。
で、ついて驚きました。
「立派な空港だな〜」
でかい空港に驚きました。とかも、どう見てもこれはヨーロッパデザインの空港です。
「さすがイギリス、最後にこうした空港を作ったのね〜、お金は香港の人たちが出したんだ〜、立派だなあ」
私は後日まで、この空港を建設するために多くのお金が日本政府からも投じられたこと、非道の中国政府はこの空港の株式を香港市場に公開し、多額のお金をマーケットから調達したこと(社会主義国なのだから、中国の国庫に入ったわけで、東南アジアの不安定要因となっている中国軍の軍拡を助ける結果になりました)を、知りませんでした。用途の定められている善意のお金を無視して株式で儲けて、違う用途に使うなんて、中国人らしい・・・(^^;。中国政府は「知らなかった」んですって・・・(^^;
私も、この空港に着いたときは、素直に「立派だな〜」と思いましたが、一国二制度、本音と建前の違いがあるとは、このときは知りませんでした。
いや〜、すばらしい空港の印象と後で知った汚らしい空港にまつわる話題の落差のために、書き始めがヘビーになってしまった・・・(^^;

とってもまずかった香港空港の食事

今回は、香港が中国に返還されてから、初めての訪問でした。
過去のイギリス統治下であった香港のよかった点は、食べることに外れがないことでした。 町の汚いお店でもとてもおいしかったのです。これは、街中では今の香港でも変わらないのですが、空港のように権益が絡んでいるところは、中国文化圏らしく、もう中国本土並に成り下がっていることを思い知ることになってしまいました。
私は、同行している人に「お腹すきましたねえ」と、お食事のお誘いをしました。なにしろ、香港ですから、食べるのは心配ないと思ったのです。
「じゃ空港で食べましょう」
で、空港でお店を見ると、なんか胸騒ぎが・・・。お店がきれい過ぎるのです。私は、安全策をとりたくなりました。
「マクドナルドならどこでも一定水準に達していますよ」
実は、1990年ごろ北京に遊びに行った際に、できたばかりのケンタッキーフライドチキンの北京店で、とてもおいしかったのです。私はケンタッキーフライド北京ダックと呼んで、楽しみました。ですから、マクドナルドもおいしいかもと思ったのです。
「ここでいいんじゃない?」
折角の香港だからと、中華料理のケータリング店を同行の人は選びました。発泡スチロールのケースにたっぷりのご飯となにかがかかったものを出しているようです。北京でも同様なものをよく食べましたし、おいしかったので心配せずに入りました。
私たちがオーダーしたのは、ご飯にスパイシーなスープとハムがついているというものを選びました。で、見てみてびっくり、信じられない量のご飯と、小さなハムが2切れ、ちょっとの臭い赤いスープがあるだけです。値段は30HK$、たしかに安いのですが・・・。
「・・・」
で、食べるには食べましたが、ご飯は量が多すぎて1/3しか食べませんでした。食べている他の人たちはバクバク食べていますが、上目遣いの目つきの人たちが多いお店でした。
一番驚いたのは同行していた人です。街中ではありえない展開に驚いていました。
私は、北京での体験を思い出しました。で、心の中で思いました。
「あ、中国本土系のお店か」
私は、利権が絡む空港のお店は、中国本土系のお店が入っているのではないかと、勝手に確信してしまいました。最低限、この空港は見た目は香港らしいですが、内容はもう、中国だと思いました。


すばらしい高速鉄道

空港から香港市内までは、ヨーロッパ製の高速鉄道が通っています。
これは、安いし(70HK$/1000円弱)、便利だし、手放しにすばらしいものです。 このチケットを売っている自動販売機も、ヨーロッパ式の大型のものです。ただ、100HK$紙幣しか受け付けないので注意してください。
鉄道のデザインは、まったくヨーロッパ式ですし、ホームもヨーロッパ式です。見た目でいえば、香港は東洋のヨーロッパであると、心から確信してしまいました(結構、イギリスとドイツの合いの子って感じです)。
この鉄道は、かなりの本数が出ているので、香港空港から街中まで、車を使用する理由は、もうないのではないでしょうか?
列車の中の写真です。
こうしたすばらしい列車のデザインは、日本ではちょっとお目にかかれません。
座席には液晶表示装置があります。ただ、これはいただけません。ハードウェアはすばらしいのですが、表示している内容は・・・まったく無意味でした・・・(^^;
ところで、この列車はとても静かですが、座席の方向は固定しています。ですから、進行方向がわに向いている席に座ると自然な窓の外を見れるのですが、旅行者にはどちら側に向かって走るのか、わかんないですね。

いただけないキャッシュディスペンサー

ちょっと余談ですが、香港ドルは日本では買えません。
香港空港にはヨーロッパと同じにトーマスクックがあります。でも、私はキャッシュディスペンサーを使用してみました。で、1000HK$を出したのですが、なんと1000HK$紙幣が一枚出てきただけでした。あははは・・・自動販売機では使いようがない・・・・(^^;
宿泊はFURAMAホテルです。

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